同じ業種・業態なのにA社は過去最高益、B社は赤字決算の謎
我が社には「経営サポート事業部」という部門があります。これは読んで字のごとく、中小企業の経営のお手伝いをするもので、各種セミナーの主宰や見学会・勉強会の実施、現地指導など様々な活動を展開しています。2002年にスタートして以来、口コミで会員企業が増えていき、現在では全国におよそ300社。いまでは「本業」たるダスキンの代理店事業と並ぶ、我が社の柱に成長しています。
わたしのささやかな自慢は、この会員企業300社の中で倒産した例はひとつもないことです。ばかりか、全体の15%にあたる約50社は、昨年度実績で過去最高益を挙げてもいる。昨今の景気後退という逆風の中にあって、バブル景気時代以上の数字を叩き出すのは本当にすごいことだと思います。
ただ、正直に書いておかなくてはならないことですが、300社のすべてが経営が順調ではない。中には赤字に苦しんでいたり、業務改善がなかなか進んでいない中小企業もあるのは事実です。そこで興味深いのは、同じ業種・業態であっても明暗の差がはっきりしている。同じ不動産関連企業であってもA社は絶好調なのにB社は芳しくない、という事例はごく普通に散見できる。
これがA社・B社ともに不調なら、「景気のせい」にもできるでしょう。しかし現実は片や過去最高益、こなた赤字決算です。念のため書きますとA社・B社とも社長は勉強熱心で、我が社のセミナーや見学会にも何度となく参加している。また両社とも社員は甲乙つけ難いほど優秀です。つまり人的な差はそれほどない。だとしたらいったい両社の違いはどこにあるのか。
実はわたしもこのことは永らく疑問に思っていたが、先般両社を会社訪問したことで謎が氷解しました。両社の差は「創意工夫をしているか、いないか」だった。それが業績の大きな差となって現れていた。