日本酒をゆっくりと味わえる
バーが少ないのはなぜ?
日本酒専門バー「酒BAR よらむ」オーナー ヨラム・オフェルさん(1)
(伝農 浩子=フリーライター)
冷やで良し、常温で良し、燗で良し、一つのお酒でさまざまな楽しみ方ができる日本酒。そして、食前、食中、食後のどのタイミングにも適した酒がある。しかし、国内の日本酒消費量は低迷。ワインバーなど洋酒の専門店が街に溢れる中で、日本酒が飲める専門店を探すのは難しい。そんな中、イスラエル出身のヨラム・オフェルさんは2000年、日本酒専門のバーをオープンした。そこには、国内外の客がいつも訪れている。
静かな通りにある日本酒バー
賑やかな烏丸通と御池通の交差点から7〜8分と、京都の中心部ながら静かな通りに「酒BAR よらむ」がある。オーナーは、イスラエル出身のヨラム・オフェルさん。こざっぱりし過ぎの感さえある店構えで、見過ごしてしまいそうだ。細長い店内に入ると、まるで京都町家の玄関庭のように飛び石や行灯が配してあり、その奧に9人ほど座れるカウンターと、いざとなれば4人がけにできるテーブルが置かれている。なんとも贅沢な空間の使い方。

HPはこちら
「贅沢なんじゃなくて、小心者なんですよ。大勢のお客さんが入れるようにしたら、スタッフを雇わなければならなくなります。そうする勇気がなかったから、いかに一人で切り盛りできるような状態にするか、と工夫して」
元々はこれよりずっと狭い場所を借りるつもりで探したところが、予定より2.5倍ほど広い場所を借りることになり、それなら広さを利用しようとなった。しかし、そこで、席数を増やすのではなくゆったりした空間を作り出したのだ。
「そうすると、不況が来ても怖くない(笑)。上を見ればきりがなく、どこまでも上を見るといつまで経っても満足しないでしょ。私は下にもあるということを考えて、下に落ちないようにしているんですよ。そうすると小心者の方が良いんです」
実は一つの店舗を友人とシェアしている。昼はそば打ち職人のとおるさんが「手打 とおる 蕎麦」を、夜はヨラムさんが「酒BAR よらむ」をそれぞれ営業している。
バックナンバー
- 「日本酒の未来は明るいよ」、
バーに若い客が増えてきた(2009年05月12日) - アイデンティティに揺れた20年
長い歴史の琵琶と向き合う(2009年04月21日) - かつて芸事の基本だった琵琶
現代ではマイナーだから面白い(2009年04月14日) - 料理に合わせて器を考える日本
陶芸家の楽しみも多い(2009年04月07日) - 世界の陶芸家があこがれる益子で
「自分らしい作品」を追求(2009年03月31日)

















