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長期的な成長を目指すことが重要だ

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フロンティア型の研究開発にシフトせよ
長期的な成長を目指すことが重要だ(1/5ページ)

2009.04.23

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長岡貞男 氏 (ながおか・さだお)
一橋大学イノベーション研究センター長

聞き手:宮島 理 (みやじま・ただし)

 日本企業の研究開発費はこの不況によってどう変化するのだろうか。長岡貞男・一橋大学教授は「問題なの研究開発費の中身」と語る。既存事業の研究開発に力を入れる日本企業に対して、米国企業はフロンティア型の研究で実績を上げていると指摘する。既存事業が縮小する今回の経済危機の中にあって、日本企業は研究開発の体質を変えていかなければならない。長岡教授に日本企業の研究開発のあり方をうかがった。

医薬品などコンシューマー寄りの産業は研究開発の水準が高い

世界的な景気後退で、日本企業の設備投資や研究開発は縮小していくのでしょうか。

長岡 世界的に成長率が低下していますから、資本財産業など設備投資への依存度が高い産業では、需要が大きく落ち込まざるをえません。こうした産業では研究開発にも資金面から制約がある企業も多いと思います。ただ、医薬品など、コンシューマー寄りの産業であり、またもともと研究開発が競争力の決め手となる産業では、不況の影響は小さく、研究開発の水準も高いようです。

長岡貞男・一橋大学イノベーション研究センター長。「今回の危機が、日本企業の研究開発体質を変えるきっかけになれば良い」と話す

不況でもコストカットをするわけにいかない研究開発分野があるということですね。

長岡 不況という問題と、構造的変化という問題を分けて考える必要があります。不況だからと言って、長期的に必要な投資を怠ると、構造的変化に付いていけなくなる。従来のやり方を続けていると競争力を失ってしまうので、企業は産業の構造変化に対応した事業投資や研究開発を不況下でも続けなくてはならないんです。

 ITバブル崩壊後も、不況という問題がある一方で、韓国や台湾といった新興国が競争力を強める大きな構造的変化が起きました。そのために、グローバルな競争に対応する研究開発が欠かせない状況になったんですね。

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