北朝鮮が、咸鏡北道花台郡舞水端里(ムスダンリ)から実験通信衛星「光明星2号」を「銀河2号」ロケットで打ち上げるとした期日が近づいてきた。北朝鮮の設定した打ち上げウインドウは4月4日から8日。北朝鮮は、これが衛星打ち上げであると主張している。
以下、QアンドA形式で、公開されている情報に基づき、北朝鮮の今回の打ち上げを分析してみる。その上で、私なりに公開されている情報を見ていくと、北朝鮮のロケット開発担当者には、政治の側からかなりのプレッシャーがかかっているように感じられる。
ICBM実験ではなく衛星打ち上げである
今回の打ち上げで、北朝鮮は国際海事機関(IMO)及び国際民間航空機関(ICAO)に、使用済みのロケット各段が落下する危険海域を通告している。それによると、4月4〜8日の11時〜16時にかけて、日本海・秋田沖130kmに南北20km東西250kmの危険海域を、また日本沿岸から2150kmの太平洋に南北160km東西800kmの危険水域を設定している。
発射地点であるムスダンリとの位置関係を見ると、それぞれの危険水域は、ムスダンリから真東に衛星打ち上げを行った場合にロケット第1段と第2段がそれぞれ落下する海域と考えることができる。
1998年8月のテポドン1号では、第1段はムスダンリから250km、第2段は1650kmの海域に落下した。今回設定された危険水域は、それぞれムスダンリからおよそ650kmと3600kmの距離がある。このことは、今回の銀河2号がテポドン1号に比べてより大きなロケットであることを示している。衛星打ち上げロケットとしては、より大きな衛星を打ち上げられるし、ミサイルとして使用すればより大型の弾頭をより遠くまで届かせることができるわけだ。
今回の打ち上げは2つの理由から衛星打ち上げであると推定できる。一つは、1998年同様に真東への打ち上げを行うとしていること。衛星打ち上げの場合、真東に打ち上げることで、地球の自転速度を利用してより少ないエネルギーで打ち上げを行うことが可能になる。一方大陸間弾道ミサイルの実験ならば、真東に打つ必然性はない。
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