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時評コラム

ニュース解説

「公約違反!」、銚子市長に
突きつけられた市民の怒り

市立病院の休止でリコール成立、市長解任求める住民投票へ

2009年3月5日

(松尾 信之=ジャーナリスト)

 千葉県銚子市では、3月9日に岡野俊昭市長に対する「市長リコール(解任)の賛否を問う住民投票」が告示になる。投開票は、堂本暁子知事引退の後釜を選ぶ千葉県知事選挙と同日の3月29日。この住民投票でリコール賛成票が有効投票の過半数を超えると、岡野市長は自動的に市長職を失い、「出直し市長選」が行なわれることになる。

 「市長リコール」の始まりは昨年夏、「銚子市立総合病院」の診療休止問題が契機となっている。この事実上の病院閉鎖に対して、「これは市長の選挙公約違反である」として市民グループが立ち上がる。そして「『何とかしよう銚子市政』市民の会」(茂木薫代表)が中心となって「市長解任請求署名」を進めた。煩雑になるが、市長リコールはどういう手順で行なわれるのかを理解するために、この間の動きを振り返ってみよう。

3月29日に「市長リコール」住民投票

 銚子市で実際に市長リコール署名が始まったのは、昨年(2008年)11月22日のことだった。それからたった1カ月後の12月26日には、2万5945人分(3199冊)の署名簿が集まり、銚子市選挙管理委員会(宮内康博委員長。以下、選管と略す)に提出の運びとなった。この事実ひとつみても、市民の関心の高さが分かるだろう。

 住民投票の要求署名は、有権者数の3分の1以上なければならない(有権者40万人以下の自治体の場合)。そのため市選管は、提出された署名簿を精査し、有効署名数を確定する作業に入った。年明けの1月15日、市選管は「重複署名」「選挙人名簿に不登録」などの理由で2482人分の署名を無効としたが、残る2万3463人分の署名を有効と判断した。12月時点での銚子市の有権者数は6万685人なので、3分の1は2万229人。「市長解任の賛否を問う住民投票要求」の署名は「3分の1の壁」をクリアしたのだ。

 その後、法律に従って署名簿が縦覧(公開)になった。ここで岡野市長の代理人・弁護士は選管に対し、2万3463人のうち5786人分の署名を「押印不鮮明」「同一筆跡」「署名重複」「同一指印」「住所記載なし」などの理由で無効とする「異議申立て」を行なった。

 これはもちろん法律で定められている正当な行為である。市長側の異議が認められれば、署名数は「3分の1」を割り込み、その時点で市長リコールそのものが頓挫する。リコール推進派は岡野市長のこの行為を「ウソつき市長の悪あがき」と厳しく批判した。

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