聞き手/川口忠信
「白洲次郎」がNHKでドラマ化されるという(全3回)。しかも、超二枚目・伊勢谷友介と実力派女優・中谷美紀が主演だ。確かに、「プリンシプル」という“自分の原則”を貫き通した彼の生き方は、ここ最近注目を集めている。先行きが不透明なこの時代にはぴったりのヒーローなのだろうか? その理由を知るために、ドラマのチーフ・プロデューサー鈴木圭氏に話を聞いてみた。
まず最初にお尋ねしたいのは、なぜ今、「白洲次郎」なのかです。なぜ彼を取り上げたのでしょうか?
鈴木 実は、このドラマは今から2年前から企画してたんです。2年ちょっと前に今回のドラマの原案にもなってる北康利さんの本(『白洲次郎 占領を背負った男』)が出たときから、ある種の白洲ブームが始まりました。ブームといっても大々的なブームではなく、本屋の中で小さなコーナーができて、「なぜか“白洲”っていう本を見るなあ。その脇に白洲正子さんの本が置いてあるけど」というように、気になってたと思うんです。
しかもそこには、あの例のジェームズ・ディーンのような、日本人離れした風貌で、非常にグッドルッキングな次郎像があった。多分、みんなあそこから入ったんだと思います。私もそうなんです。今からもう何十年も前にいた、「日本で初めてジーンズをはいた男」のビジュアル的なかっこ良さ。まず、そこから入るんです。
ところが、本を読んでみると「内面のかっこ良さ」に行くんです。外見から入って内面のかっこ良さに行く。今の日本にはもういなくなった、まあ言ってみれば「サムライの原型」というか「侍の名残り」、そういう人がいたという感じでしょうか。
時代が今グチャグチャになってると思うんですけど、戦後の混乱期もそうだったし、「そういう時代にこそこういう人がいてほしい」という人物が白洲次郎だという思いがしたのです。
バックナンバー
- 白洲次郎を“読み解く”10冊(2009年03月07日)
- 白洲次郎とは何者だったのか?(2009年02月27日)
















