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独自有人飛行への布石か

松浦晋也の「宇宙開発を読む」テクノロジー

10年振りの宇宙飛行士選抜はパイロット2名
独自有人飛行への布石か(1/5ページ)

2009.02.27

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2月25日、新たに選抜した宇宙飛行士候補2名を発表した。選抜された大西卓哉氏は全日本空輸のパイロット、油井亀美也氏も防衛省航空自衛隊のパイロットである。

 JAXAの宇宙飛行士選抜には、その時々のJAXA(前回以前は宇宙開発事業団[NASDA])が何を必要としているかと、どのような意向を持っているかがはっきりと出る。

 今回は国際宇宙ステーション(ISS)の長期滞在要員の募集として行われた。長期滞在要員に要求される資質はまず第一に協調性であり、次にISSの維持管理と軌道上で実施する実験のために必要な技能と経験である。今回のパイロットを民間と自衛隊から1名ずつという結果からは、それらの条件を満たし、なおかつパイロットである人材を必要としたということが分かる。

 選抜結果から、2つのことが読み取れる。まずJAXAが、「操縦する宇宙飛行士」を求めているということだ。もう一つは、今後は場合によっては生命の危険がある程度以上高い、あるいは生命に関わる決断を行う飛行任務が発生する可能性があると考えていることだ。

 それが何であるかは、現時点では断定できない。一番現実的なのは、2010年のスペースシャトル引退後に、ISSとの往復に使用するソユーズ宇宙船で船長を務めるということだろう。

 その次に見えてくるのは、2つの可能性である。一つは、2015年以降、老朽化が進み危険性が増すISSの維持運用を続けるということだ。

 ISSの延命は日本だけでは決められない。アメリカの意向次第である。しかしもう一つは、日本の将来宇宙活動に係わる大問題だ。

 日本独自の有人宇宙船の開発である。

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