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「大人を幸せにする市場」を待望する(1/3ページ)

団塊世代の幸福感を海外と比べてみたら

2008.12.24

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 人がもっとも幸福だと思える年代はいつなのだろう。もちろん、人生はさまざまだから、人によって違う。しかし、社会で生きていくためには、年代による役割を果たさなければならないから、世代による傾向というものも存在するようだ。人の幸福感は消費にも少なからず影響するはず。今回は、団塊世代の幸福感について考えてみた。

日本では50歳代の満足度が最も低い

 12月13日の日経新聞「世界の話題」欄に「フランス国民の幸福感」というコラムが載っていた。国立統計経済研究所の調査によれば、フランス人の幸福感は20代からゆるゆると下降し、一家の収入が最も安定する40代で最低となる。この年代は、仕事や家庭の問題が山積みとなるからだ。

 それが50代になると、幸福感は少しずつ上向き、50代半ばから60代半ばにかけて急に上昇、頂点に達するのは65~70歳だという。悩みは徐々に解決に向かい、人生を達観し始めるということなのだろう。どうやら幸福感は景気や若さには関係がないらしいというのが結論である。ただ、70歳を超すと、健康問題や家族との別離などもあり、再び幸福感は降下していく。

 なるほど、と思う。しかし、これはフランス人の場合。では、日本人はどうなのだろうか。同様の調査はないかと探してみたところ、内閣府が調査している「国民生活に関する世論調査」が見つかった。昭和29年(1954年)から毎年継続して調査しているもので、内閣府のサイトで見ることができる。

 その最新版、平成20年(2008年)6月発表データ(集計表部分)で「現在の生活に対する満足度」という集計表を開いてみた。注目したのは5歳刻みの集計。団塊世代を含むと思われる55~59歳、60~65歳の両方で、満足と答えた人の割合が53.4%と60%、不満という部類に入る回答がそれぞれ45.9%と38.8%と、満足と不満は大きな差がない数字となっている。

 フランスと異なるのは、日本では40代ではなく、団塊世代を含む50代後半での満足度が最も低いということ。幸福感が上向くどころか、まだ苦渋の只中にいるということだろうか。男性だけの統計ではもっと顕著だ。

 また、日本人が50代以降で満足感の頂点に達する年代は、フランスの65~70歳に比べて、75~79歳とかなり遅め。日本は、長寿の分だけフランスよりも後ろにシフトしているということかもしれない。

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