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ひと・話題

ものづくりの軌跡

家業廃業後、自分で蒸留所を立ち上げる
個性的でヘビーな味わいを作りたい

ベンチャーウイスキー「ウイスキーだけを製造する酒造会社」(1)

2008年12月19日

(聞き手:長田 美穂=フリーライター)

 埼玉県秩父市に、日本でただ一つ、ウイスキーだけを製造する酒造会社がある。その社名は「ベンチャーウイスキー」。社長の肥土伊知郎さんは、江戸時代から続く作り酒屋の生まれだ。しかし家業は父親の代で経営破綻。酒の中でもウイスキーへの思い入れの強い肥土さんは、「自分の手で個性的なシングルモルト・ウイスキーを作りたい」と考え、土地を探し、資金を集め、2008年2月に自分で蒸留所を立ち上げた。

1973年設立のサントリー白州蒸留所以来の誕生

ベンチャーウイスキー社長の肥土伊知郎さん。江戸時代から続く作り酒屋の生まれだ
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 蒸留設備が完成したのが2007年10月。2008年2月7日にウイスキー免許が下りたので、2月13日から製造に着手、6日後にウイスキーの最初の一滴が落ちました。

 日本国内でウイスキーだけの蒸留所が誕生したのは、1973年設立のサントリーの白州蒸留所以来だそうです。

 9月、10月に初めてこの秩父蒸留所でボトリングしたウイスキーを、先日商品化しました。

 本来ならもう少し熟成させたかったのですが、この蒸留所の完成を長く応援してくれた方々が大勢います。感謝と記念の意を込めて「イチローズモルト 秩父ニューボーン」と名付けて出しました。ウイスキー自体まだ若すぎるかな、と思ったのですが、予想以上に、高い評価をいただいています。

 毎日、蒸留を続けていますので、これからは秩父の風土に根ざした様々な風味のシングルモルト・ウイスキーが生まれてくるはずです。

ベンチャーウイスキーの「イチローズモルト」。右の3本が秩父蒸留所でボトリングされた「イチローズモルト 秩父ニューボーン」
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