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人をひきつける会社:世界を感動させる日本的サービスの源泉(1/6ページ)

エリジオン(2)~なぜ3割以上の世界シェアを取れるのか

2008.12.18

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(取材・文=荒川 龍)

(前回記事はこちら

 静岡県浜松市にあるエリジオン。総勢74名の同社に、東大卒の若者が集う理由を前回紹介した。今回は、CADデータの変換ソフト市場で、同社が世界シェア35パーセントを握ってトップを快走する理由を探る。

3次元CADデータのマイスター

 同社が、CADデータの変換ソフト市場へ進出する最初のきっかけは、前身のソフト会社時代に持ちかけられた相談だった。相馬淳人・取締役最高技術責任者(39歳)が振り返る。

 「ある自動車会社さんが、車体開発工程で異なるCADデータ交換で困っていらして、その問題解決を依頼されたんです。データ変換ソフトの開発に取り組む中で、他の自動車メーカーさんも同じ悩みを抱えていることがわかり、ニッチなテーマだけど市場規模はグローバルで、次第にウチの主要事業に育っていったということなんです」

 エリジオンのような規模のソフト会社は、国内外に無数にある。世界には総勢5000人の企業もある。そんな市場で80人にも満たない日本企業が生き残っていくには、顧客が本当に困っていている問題に、経営資源を集中する必要がある。同時に、いくら有望な市場でも、大企業に大量の資金と人員を投入されれば奪われてしまう事業は避けたい。その点で、CADデータ変換ソフト市場がニッチであることも幸いした。

3次元CADデータを、異なるCADソフト仕様に変換した際の、成功事例と失敗事例(右)。失敗画像を見ると、面の部分が抜け落ちているのがわかる
[画像のクリックで拡大表示]

 また、相馬も東京大学工学部大学院修士課程卒。石油探査技術を専攻し、博士課程への進学か、米国留学を考えていた頃、先の懸賞ハガキでエリジオンを知り、全問正解でパソコンを手に入れている。小寺の「技術職の理想郷」理念に共鳴して、95年入社。当時の修士同期らが「生涯賃金」の多寡で、大企業の中から就職先を考えていることへの違和感が、彼は強かった。人生の価値はそれだけか、おれは自分がいないと駄目になってしまうような会社で寝食を忘れて働きたい、という思いが募ったという。

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