1. 知的生産
  2. ITライフハック
  3. 情報収集
  4. 仕事術
  5. ライフスタイル
  6. キャリアデザイン
  7. 金融リテラシー
  8. 経済を読む
  9. メンタル&ボディ
  10. コミュニケーション術
  11. 発想力
  12. 企画力
  13. マーケティング
  14. 営業力
  15. 組織論
  16. 人脈力
  17. マナー
  18. タイムマネジメント・出張
  19. 事例・インタビュー
  20. 英語・中国
  21. 女子部
  22. 説法
  23. 恋愛リテラシー
  24. ゆとり世代

人をひきつける会社

エンジニアの理想郷を求めて

エリジオン(1)〜地方都市の中小企業が東大卒の若者を魅了する理由〜

(取材・文=荒川 龍)

 3次元CAD(コンピューターによる設計)データの変換ソフトで、世界シェアトップの35パーセントを握る企業が静岡県浜松市にある。社員数74名(2008年10月末)のエリジオン。全社員中33名を、小寺敏正代表取締役社長(55歳)も含めて東京大学出身者が占める。1999年創業で平均年齢約31歳と若く、経常利益率は平均30パーセントを超える。地方都市の中小企業が、東大卒の若者を引きつける理由と、その強さを探る。

取引先は国内外2800社

 「独創、そして独走」──フランス・ルノーF1チームのマシンを全面に使い、そう大書された広告が目に留まる。東海道新幹線「浜松」駅のフォームから階段を下り、1階改札口に向かう中二階。エリジオンは、03年からルノーF1チームの公式サプライヤーになっていて、そのマシン左下に「ELYSIUM」と社名が明示されている。

 自動車の生産工程では、3次元CAD以外に、金型製作のCAM(コンピューターによる生産)、CAE(コンピューターによるエンジニアリング)などのシステムが導入されている。だが、各工程に関わる企業間で、異なるCADソフトを使用している場合が多い。つまり、それらのCADデータを正確、かつ迅速に相互共有できる変換ソフトが必要になる。

 そこで強みを発揮するのが、変換率99パーセントを誇るエリジオンのCADデータ変換ソフト。小寺社長によると、ルノーのF1マシンの場合、同社製変換ソフトを利用したことで、レース後のデータ解析が、従来の2週間から約3時間半にまで一気に短縮されるなどの効率化が進んだという。米国フォード社は、CADデータ交換技術を持つ世界10社のソフトの中から、約3年かけて性能審査を行い、04年からエリジオン社製ソフトを採用。今も独占供給契約を結んでいる。国内ならトヨタ、日産も主要取引先。

 自動車だけに限らない。製造業はその業種や企業によっても、採用している3次元CADソフトは異なる。同CADメーカーは世界に40社近くあり、それぞれのデータを高い変換率で処理できるエリジオンへの評価は、海外でも高い。ロケット開発ではNASA(アメリカ航空宇宙局)や米国ボーイング社、携帯電話などを製造する電機メーカーなど、その取引先は国内外2800社。売上高の内訳は欧米4割、国内6割。3次元CADデータの変換ソフトというニッチ市場ながら、世界シェアは35パーセント。シェア10数パーセントで第2位の英国企業を大きく引き離して、世界トップを独走中だ。

ページ: 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 /

あなたのご意見をお聞かせください

この講座のオススメ記事

このジャンルのオススメ記事

Associe Online はこちら Bizアカデミー SAFETY JAPAN