(聞き手:小林 佳代)
マーケティング企画を手掛けるベンチャー企業のハートツリーは、広告を入れた、国産木材の割り箸「アド箸」プロジェクトに取り組み始めた。10月から、冷凍食品の開発・生産などの食品事業を持つキンレイが手掛ける和食ファミリーレストラン「かごの屋」の一部店舗で提供を開始。11月25日からは、ローソンが手掛ける健康志向のコンビニエンスストア「ナチュラルローソン」82店舗で提供を始めた。ナチュラルローソンでは、第1弾として、ロッテのガム「キシリトールネオ」の広告を掲載したアド箸が登場した。
「アド箸」は奈良県吉野地域のヒノキの間伐材を利用する。現在、国内では間伐など、適切な手入れが行われず、荒れたままの森林が多い。「アド箸」は割り箸のパッケージに広告を掲載することで間伐の費用をまかない、森林の手入れを促進し、森林保護につなげるのが狙いという。
「アド箸」の仕組みや企画の経緯などを服部進・ハートツリー社長に聞いた。
「アド箸」の仕組みを教えてください。

服部 「アド箸」は国産割り箸の需要を増やし、日本の森林を活性化しようという「Yoshino Heart プロジェクト」の一環として進めています。現在、日本で使われている割り箸は年間約250億膳。そのうち、中国を中心とする海外産が約98%で、国産はわずか2%です。「アド箸」はこの国産割り箸の生産および需要を増やすことを狙いとしています。
国産割り箸の需要が少ないのは、中国産の3〜4倍と値段が高いから。国産は、生産体制が十分ではなく、人件費がかかるのでコスト高になりやすい。割り箸の顧客であるコンビニエンスストア、スーパー、飲食店は、ものすごい量の割り箸を購入しています。大手のコンビニチェーン1社で年間5億膳に達するほど。消費者にタダで提供するものですから、あえてコストの高い国産割り箸を使おうとはなりません。
そこで、そのコスト差を補うため、パッケージにスポンサー企業の広告を掲載したのが「アド箸」です。コスト差を埋めるだけでなく、コンビニや飲食店にとって、中国産の割り箸と比べても経済的にメリットがある形で提供しています。
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