(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

全国各地で「青色防犯灯」の導入が進んでいる。偶然イギリスで犯罪抑止効果が発見されたことを契機に、奈良県警が防犯灯の青色化を推進。これが全国各地に広まった。青色化と犯罪抑止の相関や因果について科学的検証が不十分だが、青色が防犯活動のシンボルカラーとして普及する可能性は高い。
青色防犯灯とは、文字通り「青く光る防犯用照明」のこと。ふつう街灯や防犯灯の色といえば、白(蛍光灯)やオレンジ(ナトリウムランプ)が多いが、これを敢えて青色に変えたものを指す。
防犯灯の青色化が進んだきっかけは、あるクイズ番組だった。2005年5月6日、日本テレビが「謎を解け!まさかのミステリー」を放送。この中で「2000年ごろ英国北部グラスゴーのブキャナン通りにおいて、景観演出目的で街灯の色をオレンジから青に変えたところ、副次効果として犯罪数が減少した」と伝えたのだ。
これを受け、街灯の青色化に素早く取り組んだのが奈良県警だった。放送1カ月後の05年6月に奈良市秋篠台で青色防犯灯を12基設置したのだ。奈良県では前年に女児誘拐殺害事件が起こったこともあり防犯意識が高まっていた事情もある。この取り組みは今年9月末までに県内99カ所(3045基)にまで広がることに。設置箇所における犯罪件数も設置後で設置前に比べ14.9%減ったという。これは全県での犯罪減少率を超える数字だった。
そしてこの取り組みに、全国各地の警察や自治会などが反応。現在までに少なくとも37都道府県が青色防犯灯を導入している。白色蛍光灯と青色蛍光灯の価格差はあまりないため、既存の防犯灯を流用する限り、青色化のコストは少なくて済む。基本的には周辺住民への根回しだけで実現可能な防犯対策であるため、この取り組みが一気に広まったものと見られる。





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