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百貨店はなぜ若者向けになるのか

松本すみ子の団塊消費動向研究所ビジネス

流行に飛びつかない中高年は置き去り?
百貨店はなぜ若者向けになるのか(1/3ページ)

2008.11.12

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 前回、ヒットの芽を探るというテーマで中高年女性向け化粧品を挙げた。「中高年世代は一度ファンなると長い付き合いになるという分析も、今後は正しいかどうか分からない」と書いたが、それは若者のようにすぐに流行に飛びつくということではない。中高年の場合は、流行をちょっと後追いする傾向がある。つまり、もう何でも着こなせる、使いこなせる年齢ではないということが分かっているから、自分に合うものかどうかを見極める時間が必要なのだ。

 ところが、商品や売り場は“鮮度”が大事と、めまぐるしく変わる。中高年の見極める時間など待っていられず、業を煮やして、売り場の転換を図る。買い手と売り手の、そうした感覚のギャップが、さらにものを売れなくしているのではないかという気がする。今回は、中高年消費者の商品や売り場への疑問・不満を取り上げてみたい。

市場の落胆が売り場に影響?

 今年になって、都内百貨店の多くが、売り場を若者向けにシフトした。「日経トレンディネット」でも、百貨店の改装状況を詳しくレポートしている。伊勢丹、西武池袋など、都内の百貨店は相次いで改装オープンしており、共通するのは、10代後半から20代前半の若い女性客を取り込むための売り場づくりや人気ブランドの導入を行ったことだという。

 銀座松坂屋も、主要顧客は従来からの55~64歳の中高年層と変わらないものの、銀座周辺で働く30代の女性などを新たにターゲットとし、婦人雑貨と食品売り場の品揃えを強化した。松坂屋の場合、近くにH&Mというトレンディーで手ごろな価格のファッションメーカーが進出してきたこともあって、この機会に、若年層を取り込みたいという思いもあるのだろう。

 百貨店の売り上げが低迷している今、生き残り策として、若い層に期待を寄せる意味は分かる。日本の若い女性は購買意欲が旺盛、かつファッションに敏感で、世界でもっとも洋服やアクセサリーにお金をかけているのではないかと言われているからだ。

 しかし、ここにきて急に、百貨店が若者向けにシフトした原因はもう1つあると思う。それは、中高年世代、特に団塊世代の消費動向が期待したほどではなかったからだ。

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