(池田 豪彦)
ヤフーが新しいソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)「CU」のβ版を開始した。SNSは圧倒的な会員数を誇る「mixi」の一人勝ちのような状態が長らく続いているが、「CU」はそうしたエンターテインメント志向のSNSとは一線を画し、“人脈作り”に焦点を絞ったビジネス志向を特徴としている。
「CU」ではよりリアルに近い人間関係を構築するため、実名や所属する会社名、団体名などの登録が必要。最初の登録作業時に入力する名前欄には、「名前は実名でお願いします」とわざわざ赤字で注意書きがあるほどで、その結果コネクションリスト(=「mixi」におけるマイミク一覧)には実名が並ぶという、SNSでは珍しい光景が広がっている。
登録項目は通常のSNSと同様の年齢や誕生日、性別、自己紹介などのほかに、現勤務先の情報として所属や肩書き、業種名、職種名、勤務地、入社年月、これまでの詳しいキャリアを入力する欄があり、さらに最終学歴(学部・学科・入学年月・卒業年月)や所有資格、スキルを入力する欄も。いくらビジネス志向とはいえ、あまりに個人情報のオンパレードで心配になってしまう人もいるかもしれないが、もちろん公開/非公開は任意で選択可能だ。
インターフェースは実にシンプル。コミュニティやメッセージ、スケジュールは用意されているが、日記のような個々のメンバーがほかのメンバーに向けて更新するコンテンツは用意されていない。また、全体的な色合いも落ち着いた配色で、右上に「powered by Yahoo!」のロゴがなければこれがヤフーのサービスだとは気が付かないほど、かなり異彩を放っている。
ヤフーは2006年2月からSNS「Yahoo! Days」を提供しているほか、今年9月からは「Yahoo! ブックマーク」にSNS機能を追加するなど、SNS周りのサービスに力を入れているが、いずれも目立った成果は上げていない。それだけに、「CU」が成功するか否かは未知数だが、米国では同コンセプトの「LinkedIn」が会員数2000万人を大きく超えるなど、ビジネス志向のSNSには高い関心が寄せられている。果たして「CU」は日本における「LinkedIn」的なポジションを築くことができるだろうか。





