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財部誠一の「ビジネス立体思考」


金融恐慌より恐ろしい日本政治の実情、処方箋を北欧に学ぶ

2008年11月05日  RSS 

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 世界を恐怖に陥れた金融恐慌はまだ始まったばかりだ。パニックに陥った金融システムが落ち着きを取り戻してから、欧米金融機関の本格的な不良債権処理が始まる。厳しい査定により、不良債権の全貌が浮き上がってから、厳しい合理化と苛烈な社会的批判にさらされながら不良債権処理は進んでいく。

日本は「多極」の中の「一極」になれるか

 ベルリンの壁崩壊後に世界秩序は一時的に米国一極を軸とした時代を迎えたものの、すでに時代は米国一極時代から多極時代へと移行しつつあった。米国の金融崩壊はこの流れを一気に加速させる。日本にとっては世界の中で主要なポジンションを獲得するまたとない好機だ。「多極」の中の「一極」に日本がなれるか、どうか。今ほど戦略的な外交が求められている時はない。

 もっとも外交と同等以上に、内政も歴史的な転換点を迎えている。フローの景気も重要だが、日本の苦しさは足元の不況を克服した先に青空が見えないことだ。不況というフローの経済問題を解決したところで、少子高齢化にまったく対応不能に陥ってしまった日本の構造問題は置き去りにされたままである。

 1億2600万人の人口が2050年には9000万〜9600万人に減少するという予測は何も変わらない。漫然と時を過ごせば、日本の国内市場はひたすら縮小する。しかも既に、年金、医療、介護の社会システムは崩壊している。単純な楽観論など入り込む余地すらない。

 日本にとって本当に恐ろしいのは「金融恐慌」などではない。人口減少社会に突入していながら問題解決の具体的なメニューすら示せないという日本固有の事情の方がはるかに深刻だ。

 日本にとって最重要な政策は、足元の景気回復に最大限の目配りをしつつ、人口減少社会を乗り切るための具体的なメニューを示すことである。

 そんな問題意識から北欧取材にでかけた。

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