トップ > 時代を読む新語辞典 > 「ゲーテッドコミュニティー」

時代を読む新語辞典ビジネス

「ゲーテッドコミュニティー」(1/3ページ)

2008.10.21

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

イラスト:小林商事

 防犯のため地域全体を塀で囲んで、中に入れる人を制限する住宅地「ゲーテッドコミュニティー」が現れはじめている。1980年代以降の米国で発達した手法で、日本でもここ数年で開発事例が増えた。中にある公園で自由に子供を遊ばせることができるなど、防犯上の利点は多い。だがこのような手法は、地域社会の分断に繋がりかねないという見方も存在する。

 ゲーテッドコミュニティー(gated community)とは、ゲート(門)で閉ざされた私有住宅地を指す。具体的には周辺を塀などで囲ったうえで、限られた場所にゲートを設けておく。このゲートを出入りできる人は、居住者か招待者に限られる。また地域内には公園などの共有施設が設けてある。この共有施設は、住民が支払う管理費によって維持する仕組みだ。

 このようなコミュニティーは1980年代以降の米国で急増した。2006年ころまでに全米で約5万カ所のコミュニティーができており、その中で約2000万人(人口の約6.7%)が住んでいるとの推計もある。もともと退職者向けに販売していたものが、そのうち富裕層に売れるようになり、ここ最近は防犯意識の高い中流層にも売れるようになったという。

 米国におけるゲーテッドコミュニティーの姿は、もはや「街」と呼べるレベルに発展している。地域内には簡単な道路網があり、一戸建ての住宅が建ち並ぶ。また病院やショッピングセンターなどの施設を備えることもあり、その場合、仕事などを除いて「外に出ないまま」生活することができる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー