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財部誠一の「ビジネス立体思考」ビジネス

財部誠一:金融パニックのNYから見た日本の滑稽なパニックぶり(1/4ページ)

2008.10.14

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 10月7日、1週間の取材予定で、NYに到着した。

 金融帝国アメリカの崩壊の真相を取材するためだったが、私が滞在した1週間、NYダウは5日連続の大暴落となり、12日(金)には一時、7000ポイント台まで売り込まれた。

 まさにPANIC WEEKだった。

前FRB議長は「100年に1度の金融危機」と表現

 アラン・グリーンスパン前FRB議長の語った「100年に1度の金融危機」という言葉をまさに体現する大暴落。「NY株式市場112年の歴史の中で最悪の1週間だった」とNYタイムズも伝えていた。

 まったくの偶然だったが、この最悪の1週間をNYで目撃することができた。著名なエコノミストやCFR(米国外交評議会)で経済を担当するメンバー、あるいは銀行関係者、さらには米国トップクラスの不動産会社社長などに、時間の限り、話を聞くことが出来た。

 NY株式市場が恐怖と不安に悲鳴をあげている、まっただなかで、彼らの表情やしぐさをみながら、話が聞けたことは、私にとってはかりしれない意義があった。

 9月15日に140年続いた名門投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻が米国社会に与えた衝撃は日本からは想像もつかぬものがあった。

 「リーマンは老舗中の老舗、米国の主要企業でリーマンと取引をしていない会社はないくらいの名門投資銀行です。9月に入ってからリーマンの経営危機は話題にのぼっていたが、それはありえないと金融関係者の多くがたかをくくっていた。それだけにリーマン破綻の衝撃波が巨大なものになってしまった」

 しかもこの日、メリルリンチも経営危機にさらされ、バンカメの傘下で生き延びることが明らかになった。金融帝国アメリカは投資銀行と商業銀行の両輪が激しく回転を続けながら世界を牛耳ってきたが、片方の巨大な輪が脱輪してしまったのだ。邦銀のNY駐在員たちにも、これから米国の金融市場はどうなってしまうのかという恐怖感がこみあげたという。そしてNY市場ではモルガン・スタンレーはもちろんのこと、最強の投資銀行であるゴールドマン・サックスまでが「次の標的」とされ、激しく売り込まれていった。

 金融帝国アメリカの崩壊が決定的になった瞬間だ。

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