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九門 崇の「中国から探るグローバルビジネス」ビジネス

ベトナム進出には中長期的視点が必要(1/4ページ)

再び注目高まるチャイナプラスワン

2008.10.14

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 今回は、「チャイナプラスワン」として注目されるベトナムへの進出について書いてみたい。2007年にベトナム株が急騰し話題を呼んだのは記憶に新しい。最近では、食料価格の上昇などからインフレ傾向にあり、賃金上昇などの問題などもあるが、中長期的には重要な拠点となるだろう。

 中国以外の国々への進出する際に重要なのは、何を目的として海外進出するかを明確にすることだ。現状では完全に中国の代わりとなる生産拠点や市場はないからだ。その中でベトナムは基本的に生産拠点としてのリスクヘッジ先と考えられるが、今後は消費市場としても注目されてくるに違いない。

 ベトナムへの進出日系企業の現状を見ると、中国進出日系企業が22,650社(2006年末)と圧倒的な数を誇っているのに対し、ベトナムでは、555社(08年1月)とまだまだこれからの状況である。今回の主題は、ベトナムへの進出だが、その前になぜ今「チャイナプラスワン」が再び注目されるのか、整理してみたい。

中国の投資境悪化を背景に、再び注目集めるチャイナプラスワン

 チャイナプラスワンが注目される背景には、以下のような理由がある。

 まず最も大きな要因は、中国の賃金上昇である。ジェトロが行っている「アジア主要30都市・地域の投資関連コスト比較調査(2008年1月)」によると、中国の広州で一般工(ワーカー)の月額賃金が148.4~236.4ドルに対し、インドでは134.7~312.3ドル(機械・金属・電気などの製造業)とほぼ変わらない水準だ。一方、ベトナムでは78.7~125.6ドル(機械・金属・電気などの製造業)、と中国(広州)の半分程度である。ただし、給与の上昇率を見ると、中国が9.2%に対し、ベトナムが11.5%、インドが15.3%と中国を上回っている。

 この賃金上昇に、急速な元高による中国の輸出競争力が追い打ちをかけた。2005年7月に人民元が切り上げられ、その後元高が加速し、2008年9月には切り上げ前と比べて約18%上昇している。

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