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「デフレ型」の資産運用を

物価高と日本経済の行方 米欧の金融危機が迫りくるビジネス

値下がりリスクある商品避け
「デフレ型」の資産運用を(1/4ページ)

2008.10.10

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熊野 英生 (くまの ひでお)
第一生命経済研究所主席エコノミスト

(聞き手:宮島 理)

 物価高だが、賃金はなかなか上がらないから、生活水準はじわじわと低下していく。となれば、上手に資産運用して、手持ちのお金を増やしておきたいと考える人も多いのではないだろうか。
 しかし、現在の物価高は、伝統的なインフレとは違う。資産運用の「常道」が通じない面もあり、注意が必要だ。そのポイントを、第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏に聞いた。

現在の物価高は、伝統的なインフレとどのような点が違うのでしょうか。

熊野 伝統的なインフレでは、物価上昇に経済成長がともなっていました。全体の流れが上向きのなかでの物価高ですから、賃上げも起きて、好循環になっていた。

 現在の物価高は、経済成長がともなっていません。デフレが長引いているなか、原油高などで物価が上がっている状態です。基本はデフレなのです。経済が上向きでないと、インフレになっても良い循環にはならない。

株価の下落が止まらない。日経平均株価は10日午前、一時は8100円台前半まで急落。下落幅は前日終値に比べ1000円を超えた(10日、東京・八重洲)
[画像クリックで拡大]

確かに現在の物価高では、賃金がなかなか上がりません。

熊野 下請け業者も労働者も、この景気では交渉力が弱いままです。その結果、業者は価格転嫁ができず、労働者は賃上げを要求できない。福田康夫前首相が、財界に対して「賃上げをしてほしい」と頼みましたが、首相がああいった発言をするのはきわめて異例です。

 見かけの消費者物価上昇率は約2%ですが、体感は5%あります。8月の内閣府消費動向調査では、1年後の物価見通しについて「5%以上上昇する」と答えている人が41.8%。物価高に対する人々の恐怖感だと思います。賃金はなかなか上がらず、出費ばかりが増える。

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