トップ > 物価高と日本経済の行方 米欧の金融危機が迫りくる > 米国発の金融危機と物価高
日本経済は恐慌に陥るのか

物価高と日本経済の行方 米欧の金融危機が迫りくるビジネス

米国発の金融危機と物価高
日本経済は恐慌に陥るのか(1/3ページ)

2008.10.10

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

宮島 理 (みやじま・ただし)

 アメリカ発の金融危機と日本国内の物価高。2つの暗雲が日本経済を覆おうとしている。日本でも金融危機が起こり、恐慌になる可能性はないのだろうか。

 最悪のシナリオは、物価高のまま日本も不況になることだ。不況で収入が減る一方で、物価高で支出が増えていけば、家計の負担は深刻になる。

 『日本の物価はどこまで上がるか(仮)』(角川新書)の刊行を11月に予定している大和総研・チーフエコノミストの原田泰氏は、日本の物価高は落ち着いていくと分析する。

 「日本の消費者物価上昇率は、現在2%を超えていますが、7~9月をピークに下がっていくと思います。1%どころか、横ばいかマイナスになる可能性も十分ある。原油以外はデフレ圧力が続いていますから、いつデフレに戻ってもおかしくありません。その原油価格もピークを越えて落ち着きつつあります」

 バブル崩壊後の日本は、物価が下落し続けるデフレ状態。現在の物価高でも、原油以外の価格は依然として下落傾向にある。たまたま原油高によって全体の物価が押し上げられているだけだから、原油価格が落ち着けば、すぐにでもデフレ状態が表面化するというわけだ。

デジタル家電製品は性能に対して価格が年々下がっている。今年8月のデジタル家電製品の消費者物価指数は前年同月比で-40~-20%といったところだ

 高騰を続けてきた原油価格は、2008年7月3日に終値で1バレル当たり145.29ドルの市場最高値を記録した(原油価格の世界的指標であるWTI先物価格)。しかし、世界的な金融不安を背景に原油価格は反落し、9月には一時100ドル割れ。今後しばらくは、100ドルを挟んで推移するとの見方が強い。

 一方、金融危機については「世界的な金融危機が日本に波及することはない」と原田氏は見ている。日本の金融機関は、世界的な住宅バブルに乗り遅れたことも幸いして、相対的に財務体質が良い。ただ、恐慌になることはないが、それでも不況になることは避けられないという。

 「日本は輸出主導で景気回復してきました。アメリカや新興国が不況になることで、頼りの輸出が落ち込みますから、それによって日本も不況になります」(原田氏)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連トピックス

    • 会員登録 ログイン
    • マイフォローとは?
    nikkei BPnet 会員サービス
    トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

    ランキング一覧を見る

    おすすめ情報【PR】

    締切間近のセミナー