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ストレスも原因で起きる「帯状疱疹」

2006年02月02日

 残業続きで、疲れがたまっていたある日、背中にチクチクするような痛みを感じた。その後、数日経って、風呂場の鏡に映った自分の背中を見たら、何と赤みを伴った水疱(水ぶくれ)が帯状にできていた──。



 こういう症状が現れたら、それは「帯状疱疹」の可能性がある。帯状疱疹は、子供のころにかかった「水ぼうそう」と同じウイルスが原因となって起こる病気だ。水ぼうそうは、一度かかると、二度とかからないとされるが、ストレスや睡眠不足になると、帯状疱疹として再び発症することがあるというのだ。



 水ぼうそうは、「水痘・帯状疱疹ウイルス」というウイルスに感染することで発症する。水ぼうそうに一度かかると、体の免疫がその水痘・帯状疱疹ウイルスの活動を抑えるように働くようになる。二度と水ぼうそうにかからないのは、そのためだ。



 しかし、水痘・帯状疱疹ウイルスは、水ぼうそうが治っても体の中で根絶されたわけではなく、人の神経の中に潜伏しているという。体が健康ならば、免疫の力によりこのウイルスは大人しくしているが、ストレスや睡眠不足、過労、老化などが原因で免疫力が低下すると、ウイルスは活性化し、「帯状疱疹」として発症する。



帯状に皮膚が赤く腫れ、水ぶくれができる



 帯状疱疹の名前の由来は、ウイルスが潜んでいた神経にそって“帯状”に皮膚が赤く腫れ、水疱ができることからきている。水疱は全身のどこでも現れる可能性があるが、ほとんどの場合、体の左右のどちらか一方にしか現れないという。水ぼうそうは痒みを伴うが、帯状疱疹は、しばしば強い痛みを伴うことが特徴だ。



 帯状疱疹の痛みには、「前駆痛」「急性痛」「慢性痛」の3段階がある。前駆痛は水疱ができる数日〜1週間ほど前から表れる軽い痛み。急性痛は水疱ができているときの痛み。なお、急性痛の強さは帯状疱疹の症状の重さによって変わる。慢性痛は、帯状疱疹が治った後でも時おり襲われる激しい痛みだ。3つとも水疱の部分の神経にそって痛むという。



 前駆痛と急性痛は、軽ければ患部がピリピリしたり、ザワザワとした違和感を感じる程度だが、重い場合は、強い電流が流れているような耐えがたい痛みが走ることがあるという。痛みのピークは水疱ができ始めてから10日前後で、水疱が乾き始めるとともに3〜4週間で治まるという。



 慢性痛は、帯状疱疹の後遺症として残る痛みで、耐えがたい痛みが長時間続くことが問題だ。50歳未満の方では後遺症が残ることは少ないが、60歳以上の方は後遺症が残りやすい。慢性痛の予防には、帯状疱疹にかかったら、できるだけ早いうちに確実に治療を受けることが必要だ。



 最近は、日本における帯状疱疹の発症率が増えてきているという。東邦大学大橋病院皮膚科部長の漆畑修氏は、発症率が上がった原因として、「高齢化が主な背景にあるが、少子化や核家族化などで、水ぼうそうの子供に接する機会が減り、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力が落ちてしまってきていることも一因」と推測する。



抗ウイルス薬による治療を早めに受けよう



 帯状疱疹になった場合、放っておいても3〜4週間ほどで自然治癒する。しかし水疱が皮膚に広がりつつあるような初期のうちに「抗ウイルス薬」を使用すれば、この期間を縮めることができ、2週間前後で治癒するといわれる。



 抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑える薬なので、発症初期に使用すれば効果は高いが、ウイルスが増殖し終えたような、症状のピーク時から使用しても効果は薄いという。一般に、帯状疱疹の症状が表れてから、3日以内、または水疱の範囲が広がりつつある時に、使用するのが望ましいとされる。皮膚に発疹ができたり、痛みを感じるなどの異常が見られたら、速やかに皮膚科専門医に行くことが勧められる。



 ただし、抗ウイルス薬の効果が出るのは、投与してから1〜2日後で、投与直後にすぐに症状が治まるというわけではない。漆畑氏は「薬が効いていないと勘違いして、抗ウイルス薬を飲むのを止めてしまう人がいる。薬はちゃんと飲んで欲しい」と注意を促す。



 帯状疱疹による急性痛を緩和するには、医師から処方される痛み止めを服用する以外に入浴も効果的だ。漆畑氏は「39〜40℃程度の湯に10分前後入浴すること」を勧めている。さらに、入浴は帯状疱疹の後遺症を予防する効果もあるという。逆に冷やすのは悪いとされる。



(田村 嘉麿=健康サイト編集)



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