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遠赤外線で体のしんまでポカポカの“岩盤浴” (06/02/02)

2006年01月30日

 寒い日は、熱いお風呂に入って体を十分に温めたい。しかし、通常のお湯をはったお風呂では、実は温まっているのは体の表面だけで、すぐに湯冷めしてしまうということも多いようだ。



 お風呂で体をしんまで温めるのには、40℃くらいのお湯に10分以上つかったり、湯冷めを防ぐタイプの入浴剤を使うなど、いくつかの方法がある(参考記事:入浴効果の決め手は「湯温」と「入浴時間」)。最近、女性誌などを中心に取り上げられている「岩盤浴」という入浴法もその1つだ。



石からはマイナスイオンも放出される



 岩盤浴とは42〜44℃前後に温めた石の上に、タオルやゴザを敷き、そこに寝そべって体を温めるというもの。石からは遠赤外線が放射されるので、これにより体がしんまで温められ、湯冷めしにくくなる。



 岩盤浴のルーツは、秋田県にある玉川温泉といわれている。岩盤浴で使われる石は様々ある。例えば、玉川温泉や台湾の北投温泉にある「北投石」(現在、採掘は禁止されている)、北海道の上ノ国町で採れる「ブラックシリカ」、石川県金沢市の医王山の「医王石」、中国で漢方薬の材料として使われてきたという「麦飯石」などだ。1種類の石を使うだけでなく、複数の石を組み合わせて使う岩盤浴の浴場もあるという。



 お湯の中に入らない入浴法には「サウナ」があるが、サウナと岩盤浴とでは、浴室の温度が大きく異なる。サウナでは100℃近いが、岩盤浴の場合は石の温度とほとんど同じで42〜44℃前後だ。岩盤浴の浴室に入ると、じんわりと温かさを感じる。また、温めた石からは、健康に良いとされるマイナスイオンが大量に放出されているという。



 岩盤浴は、睡眠に対する効果もあるようだ。岩盤浴の施設を開発・運営しているリジュー(東京都台東区)専務取締役の石崎肇氏は、「“岩盤浴をした日は気持ちよく入眠できる”と言ってくれるお客さんは多い」と話す。また、岩盤浴中に心地よくなって、そのまま眠ってしまう人も多いそうだ。



良い汗を出す「汗腺トレーニング」にも最適



 岩盤浴の一般的な入り方としては、入浴前にまずコップ1杯の水を飲み、20分ほど浴室で体を温める。このとき、最初は仰向けになったり、うつ伏せになったりと体の両面をまんべんなく温めるようにする。その後5分程度の休息を取り、室温で体を冷やし、再び20〜30分ほど浴室で体を温める。その間に大量の汗をかくのだ。



 ワキガ・体臭・多汗を専門とする五味クリニックの院長、五味常明氏によれば、岩盤浴が体にもたらす主な健康効果としては、まず「温熱効果」が挙げられる。



 岩盤浴の温熱作用により、体がしんまで温まったときに出た汗は、「体温を下げるのに最適なサラサラとしたミネラル分の少ない“良い汗” だ」と五味氏は言う(参考記事:よい汗”ってどういう汗?)。このため岩盤浴は、サラサラの汗をかくための「汗腺トレーニング」に適した方法といえるそうだ(参考記事:お風呂の汗腺トレーニングで“大汗知らず”)。これまで汗腺の働きが十分でなかった人が汗腺トレーニングをすると、体の代謝もよくなる。代謝がよくなれば、やせやすい体質に変わることも期待できる。



 さらに、岩盤浴の温熱作用により血行が良くなると、血液の流量が増加する。すると腎臓を通過する血液量も増えるので、結果的に尿の量が増え、排出される有害ミネラルの量も増えるという。



 このように、岩盤浴には、デトックス効果もあるそうだ。デトックス(解毒)とは、魚類などを食べた時に体に取り込まれた「水銀」などの有害なミネラルを体外に排出することをいう(参考記事:タマネギで魚の水銀を“解毒”しよう)。五味氏は、「有害ミネラルは脂肪に多く存在するが、岩盤浴ではその温熱作用により、皮脂腺から有害ミネラルが皮脂(脂肪)とともに排出されるという利点もある」と語る。



 石崎氏によると、最近は大手のスポーツ施設などを中心に、岩盤浴の設備を設置するところが増えてきているという。これは使用する石をヒーターで温めて、遠赤外線を出させ、温泉の岩盤浴と同じような効果を狙ったものだ。これまで、「岩盤浴を試してはみたいけれど、温泉まで行かなければならないのはちょっと…」などと考えていた人は、仕事帰りなどに寄ってみてはいかがだろう?



(田村 嘉麿=健康サイト編集)



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