血糖値や尿酸値を上げにくい「ウイスキー」
糖尿病や痛風は気になる、でもお酒は飲みたい──。こういう人は、飲むなら琥珀(こはく)色をしたウイスキーがお勧めだ。適量の範囲内ならば、血糖値や血清尿酸値が上がりにくいことが分かっているからだ。
ウイスキーは、麦などの穀物を原料にしたアルコールを蒸留したお酒。蒸留により、余分な成分はそぎ落とされるので、糖質やプリン体などがほとんど含まれていない。そのため、ウイスキーを飲んでも、血糖値やプリン体が代謝されてできる痛風の原因物質「尿酸」の量(血清尿酸値)があまり変化しないというのだ。
実際、静岡県立大学と聖マリアンナ医科大学、サントリーの共同でこれを裏付ける研究が行われ、2005年6月にその成果が報告されている(MedWaveに関連記事)。研究は健康な男性ボランティア13人を対象に、ビール、焼酎、ウイスキーをアルコール濃度4.5%で1リットルずつ摂取してもらい、血清尿酸値、血糖値、インスリン値の変化を調べるというもの。
この研究の結果、蒸留酒の焼酎とウイスキーでは、これらの指標に変化が無かったが、その一方、ビールでは血清尿酸値が13.6%、血糖値が26.7%、インスリン値が5.1倍に上昇することが分かった(参考記事:酒を控えるよう言われても、守れない人50%!?)。
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さらにウイスキーにはプリン体がほとんど含まれないばかりか、ウイスキー中に含まれるポリフェノールにはプリン体が尿酸に代謝される働きを抑える効果があるという。
実は蒸留したてのウイスキーは無色透明だ。この状態で製品化されることもあるが、多くは木樽に詰めてさらに何年も熟成させる。樽の材料には樹齢数百年というオーク(樫)の大木が使われている。このオーク樽の中で熟成されることにより、ウイスキー独特のあの色と香りが生まれるのだ。また、“樽熟成”の間に、樽から溶け出したオーク材の成分から、ポリフェノール類などができるとされる。
前述の研究グループは、13人のボランティア男性に痛風の原因となる「プリン体」を多く含むオイルサーディンを摂取してもらいながら、ウイスキーあるいは焼酎を飲用させて、血清尿酸値を調べるという実験も行った。
この結果、ウイスキー飲用30分後の血清尿酸値は、焼酎や水と比べて有意に低かった。さらに1時間後と2時間後の尿酸値は、有意差は無かったものの、焼酎や水に比べて低い傾向がみられたという。
また焼酎に比べてウイスキーでは、体外への尿酸の排出も促されるようだ。この研究で飲酒後1時間までの尿を調べたところ、焼酎に比べウイスキーの方が約27%ほど尿中の尿酸量は多いことも分かった。
つまり同じ飲むならば、ビールに比べて、ウイスキーでは尿酸ができにくく、できても焼酎よりも排出されやすいというわけだ。
もちろん、いくら尿酸値や血糖値を上げにくいといっても飲みすぎは禁物だ。飲みすぎると、アルコールは肝臓を傷めるなど、デメリットの方が多くなる(参考記事:“適正飲酒”してますか?)。飲める人でもダブルで1〜2杯程度の適量に抑えておこう。
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