あめや飲み物、マスクで“のど”を守ろう
空気が乾燥する冬は、肌と同様、のどの粘膜も乾燥しがち。のどの粘膜が乾くと、風邪やインフルエンザのウイルスにも感染しやすくなってしまうので要注意だ。
のどの粘膜は繊毛に覆われていて、ウイルスの体内への侵入を防ぐ仕組みになっている。ところが、粘膜が乾燥すると繊毛の働きが悪くなるため、ウイルスを排除する機能が低下してしまう。逆に言えば、のどの粘膜を乾燥から守れば、風邪も引きにくくなるというわけだ。
のどの乾燥を防ぐには、うがいをする、お茶などを飲む、のどあめをなめる、マスクをする、加湿器で室内の空気に湿り気を帯びさせる──などの方法がある。
日経BP社産業医の波多野誠氏は、「空気が乾燥してきたら、お茶などを飲んだり、うがいをすることで、のどの粘膜に水分を供給するといい」と勧める。こまめな水分補給は、のどの粘膜に湿り気を与えるだけでなく、のどの粘膜に付着したウイルスを洗い流すことも期待できるという。
また、「のどあめをなめるという方法もある」(波多野氏)。市販されているのどあめをなめるだけでも、だ液の分泌が盛んになるので、口腔の粘膜に潤いを与えられるからだ。ただし、あめには糖分の含有量が高いものもあるので、体重が気になる人は、食品成分表などを参考にカロリーが控えめなものを選ぼう。
マスクを着用することで、吸う空気そのものを加湿するのも手だ。マスクには吸入する空気を温めたり、湿気を与えるといった効果がある。また、風邪を引いたときにマスクをすれば、くしゃみなどによる周囲への飛まつの拡散を減少させる効果もある。
加湿器などを使って室内の湿度を上げることも、風邪の予防には効果的だ。冬場、加湿器の無い部屋では、湿度は20%程度といわれている。実は加湿器の使用は、鼻やのどの粘膜を守るだけでなく、ウイルスそのものの対策にもなる。風邪やインフルエンザのウイルスは、湿度が低い環境では長時間生存できるが、湿度が高くなると早く死んでしまうからだ。例えばインフルエンザウイルスは、湿度50%の環境では約10時間でほぼ全滅するが、湿度が35%以下の環境であれば、1日経っても生存していると言われる。
「室内を加湿しておけば、風邪の患者が咳をした時などにばら撒かれる飛まつも、すぐに床に落ちる」と波多野氏は言う。もともと飛まつは空気より重たいため、空気中を飛んでもすぐに床や地面の上に落ちる。しかし、空気が乾燥していると、水分が蒸発して軽くなるため、比較的長い時間、ウイルスを含む飛まつが空気中を漂ってしまう。飛まつ感染の機会を減らすためにも、適度な湿度の保持は欠かせないというわけだ。
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