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ウオーキングだけの運動ではやせられない!? (05/11/24)

2005年11月17日


 健康な体づくりといえば、まず思い浮かぶのは「ウオーキング」をはじめとする“有酸素運動”ではないだろうか。



 ウオーキングの重要性はあちこちで指摘されている。国が推進する「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」でも、成人男性の日常生活での歩数の目標値を、9200歩以上と定めているくらいだ。



 しかし、こうした状況に対し、「有酸素運動よりももっと大切な運動がある」と釘を刺すのは稲毛病院(千葉県)健康支援科部長の佐藤務氏。同氏のいう、もっと大切な運動とは何だろう。それは、「レジスタンス運動」と呼ばれる運動だ(参考記事:下半身の筋力低下に「レジスタンストレーニング」)。



 佐藤氏は、1997年から同病院で「ビタミン栄養療法外来」を開き、健康の維持・増進の観点から、外来患者に対し、栄養摂取や運動など、多岐にわたる生活指導を行っている。



 「レジスタンス運動をおろそかにしたまま有酸素運動だけをやっても、やせることにつながらないし、本当の意味での健康づくりにはならない」と、佐藤氏は強調する。



 レジスタンス運動と言うと、聞き慣れない言葉かもしれないが、「ダンベル運動」や「ストレッチ」、「腕立て伏せ」など筋肉に負荷をかける運動のこと。これは、ウオーキングなどの有酸素運動とは異なり、酸素を利用せずに一時的にエネルギーを作り出して体を動かす無酸素運動だ。



ダンベル運動やストレッチで筋肉を増やす



 佐藤氏が勧めるダンベル運動は、500グラムから1キログラム程度の軽めのダンベルを使い、腕の筋肉に力を入れることを意識しながら、ゆっくりと一定のペースで運動するというもの。



 例えば、ダンベルを握り、手首を内側に締めた姿勢を保ったまま、ダンベルを持った腕を肩の位置から前方へ屈伸させる、左右に開いたり閉じたりする、上方へ屈伸させる――などだ。反動を利用せず、ゆっくり数えながら10〜15回やるとよい。ストレッチも、勢いをつけずにゆっくり行いたい。



 こうした運動は、筋肉を刺激し、筋肉を増やして骨を丈夫にするためのものだ。脂肪は、筋肉で効率よく燃焼されることが知られている。つまり、筋肉を増やすことで、脂肪を燃焼させる場所が確保できることになる。



 
また筋肉は、安静にしていても消費するエネルギーが大きいため、筋肉量に比例して基礎代謝量もアップする。また有酸素運動時の消費エネルギー量も筋肉量に比例する。また筋肉は関節をまたいでいるので、関節の負担が減り、変形や炎症の危険性が減ることもプラス面だ。骨の維持や増加にも役立つ。



 筋肉を増やすためには、十分な睡眠も必要だ。なぜなら、寝ている間は、体内の代謝は分解よりも合成が盛んになるため、筋肉や骨などのタンパク質の合成も活発になるからだ。当然、筋肉や骨の材料であるタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素を毎日まんべんなく補給しておくことも欠かせない。



 もちろん、レジスタンス運動が重要といっても、有酸素運動が不要なわけではない。しかし、最初に、運動に適した筋肉を付ける体づくりをしておかないと、激しい有酸素運動によって関節などを痛めてしまう可能性もある。



 基本となる持久力のある体づくりをした上で、エネルギー代謝を上げる有酸素運動を始めよう。こちらも、あまり無理をせず、苦しくないレベルで続けていくことがポイントだ。



(小又 理恵子=健康サイト編集)



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX



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