健康注意報:寝不足も寝すぎも、血糖値を高くする? (05/09/15)
最近の研究によって、睡眠時間が6時間以下、もしくは9時間以上の人は、睡眠時間が7〜8時間の人に比べ、糖尿病や糖代謝の異常がみられる割合が高いことが明らかになりました。
これは、睡眠と心臓病などとの関連について、米国の多施設で行われている大規模なフォローアップ研究「The Sleep Heart Health Study(SHHS)」の結果によるものです。今年4月に米国の権威ある内科専門誌の「Archives of Internal Medicine」誌に掲載されました。
以前から、睡眠時間を制限すると、糖代謝に異常が生じるという報告がありましたが、習慣的な睡眠時間が代謝に与える影響については、ほとんど分かっていませんでした。そこで、研究グループは、通常の睡眠時間と血糖値との関係を調べてみました。
対象者は、SHHSに登録している1486人(男性722人、女性764人、平均年齢70.2歳)です。平均的な睡眠時間を質問し、空腹時と糖負荷をかけた後の2回、血糖値を測定して、糖尿病もしくは糖代謝に異常があるかどうかを調べました。
基準値としては、空腹時血糖値が7.0mmol/L以上もしくは糖負荷2時間後の血糖値が11.1mmol/L以上を満たす場合に「糖尿病」と判断しました。糖代謝の異常については、糖負荷2時間後の血糖値が、7.8mmol/L以上11.1mmol/L未満の場合としました。

睡眠時間の平均は約7時間でしたが、6時間以下という人も、全体の27.1%に上りました。そして、睡眠時間が7〜8時間の人が糖尿病になる可能性を1とした場合、睡眠時間が6時間の人では1.66倍、5時間以内の人では、なんと糖尿病になる確率が2.51倍にも高くなっていました(図)。
一方、睡眠時間が9時間以上と長い人でも、糖尿病になる確率は1.79倍に上昇しました。睡眠時間が短すぎても長すぎても、血糖値に悪い影響を与えるようです。
糖代謝に異常がある確率についても、同様の傾向がみられました。このことから、研究グループでは、睡眠時間の目標を7〜8時間にすることで、糖代謝の異常を改善できる可能性があるのではないかと期待しています。
〔参考文献〕
Gottlieb D.J. et al:Arch Intern Med 2005;165:863-867.
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