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「虫よけ剤」を子どもに使うときの注意は? (05/09/15)

2005年09月09日


 厚生労働省は8月24日、都道府県などに対し、皮膚にスプレーしたり、塗ったりする虫よけ剤について、製造・販売業者に「使用上の注意」の改訂を指導するよう通達を出した(表1)。改訂の主な内容は、「6カ月未満の乳児には使用しないこと」など、子供に対する使用方法に重点が置かれている。



 この虫よけ剤の主成分は、「ディート(化学名:ジエチルトルアミド)」という虫の触覚に作用する化学物質。1946年に米国で開発され、わが国では1962年から医薬品、または医薬部外品として販売されている。



 もっともディートを含む虫よけ剤は、これまで40年以上にわたって使われてきているが、現在まで薬事法に基づく副作用の報告はない。一般に毒性は低いとされているが、急激に吸い込むとけいれんや血圧低下、発疹などが起きる可能性があるという。



 そもそも今回の改訂に至った背景には、日本では虫よけ剤の使用上の注意にあいまいな表現が多く、分かりにくかったことが挙げられる。特に子どもへの使用について、注意が十分にされていないという問題もあったようだ。



 一方、海外においても、子どもへのディートの安全性が検討されだしたのは、割と最近のことだという。国民生活センターによると、米国では1998年に環境保護局(EPA)が、子供も含め広く使われている、直接皮膚に適用される数少ない家庭用薬剤の1つである、発作との関連についての報告もある――などの理由から、ディート入りの虫よけ剤に対して、子どもに対して安全に使用できる旨を表示することを禁止するようになった。



 またカナダでは2002年に、生後6カ月未満の乳児には使用しない、生後6カ月〜12歳までの子どもには顔と手には使用しない――とのガイドラインを制定し、製造業者や販売者に対して指導するようになったという。



 こうした海外での動きを受けて、国民生活センターは6月に、ディートを含む虫よけ剤の安全性についての検討や、安全な使用方法などを表示するよう業界を指導することなどを、厚生労働省に要請していた。



表1 虫よけ剤の「使用上の注意」の主な改訂内容



商品によって使用法がバラバラ

 また、国民生活センターが、製造業者または販売者など11社に対し、成人及び子どもに対する使用方法、1回の使用量とその際に付着するディート量、商品の使用上限量――などについて調査を行ったところ、製造業者によって基準がバラバラなことが明らかになった。



 例えば、成人と子どもでは使用量、使用方法が異なる銘柄があった。また、「乳幼児には使用を控えたほうが良い」との回答も見られた。乳幼児への使用を控えた方が良いとする理由としては、皮膚が敏感、皮膚へのアルコール刺激が心配、特段の理由は無いが安全を期して――などが挙げられている。



 その一方で、一部の商品パッケージでは、乳幼児や子どものイラストを使っていたり、「赤ちゃん、乳幼児、小児にも安心」といった表示になっている商品もある。



 実際のところ、虫よけ剤は、皮膚に塗って使う分には強い毒性は示さないといわれる。しかし、エアゾールタイプと呼ばれる、圧縮したLPガスなどで皮膚に噴霧するタイプの場合、噴霧した薬液の80%近くが皮膚に吸着せず空気中などに拡散してしまう。そのため、顔や首筋付近に噴霧すると、鼻や口から体内に直接入り込んでしまう恐れがある。



 これを避けたりするために、国民生活センターは、消費者へのアドバイスとして、次のような項目を挙げている。



表2 小児に虫よけ剤を使う際の国民生活センターからのアドバイス



(田村 嘉麿=健康サイト編集)



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX



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