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キーワード:“よい汗”ってどういう汗?

2005年07月19日

 汗をかくことの主な役割は、体温調節です。人の体は、熱を外へ放出することによって、温度の均衡を保っています。しかし、気温が高くなる夏には、熱の放出が難しくなります。このため、体は汗を多くかくことで、熱の放出を助けているのです。



 夏の暑い盛りや運動したあとなど、体温が上がったときに汗をかくのは、このように、体にとって必要な生理機能で自然なことです。しかし、冷房の利いた部屋からちょっと外に出ただけで、服がべとべとになるほどの大汗をかく人がいます。このような人では、汗を出す「汗腺」の働きが低下している可能性があります。



 実は大粒でダラダラ流れる汗は、蒸発しにくく、体温を下げる効果も低い“悪い汗”なのです(「お風呂の汗腺トレーニングで“大汗知らず”」参照)。こうした悪い汗には、本来、汗腺から再吸収されるはずの、ミネラルなどの成分がたくさん含まれているため、ベタベタして臭いもあります。



 では、反対に“よい汗”とはどのような汗なのでしょうか? 五味クリニック院長の五味常明氏は、「よい汗の3カ条」を次のように挙げています。



よい汗の3カ条
1. よい汗は肌の上ですぐに乾く。
2. よい汗は限りなく水に近い。
3. よい汗はここぞという要所をおさえて働く。



 五味氏によれば、汗は尿と違って排せつ物ではなく、血漿(けっしょう)の大事な成分を含んでいます。したがって、こうした大事な成分をなるべく含まず、体温が上がったときにだけ速やかに、かつ必要なだけ出て、体温を調節してくれる汗が理想的な汗だそうです。



 サラサラですぐに乾く“よい汗”をかくためには、その第一歩として、低下している汗腺の機能を高める必要があります。運動不足で空調の利いた部屋にいると、皮膚の末梢の血行が悪くなり、悪い汗をかく原因になります。まず、冷房に頼りすぎず、必要なだけの汗をかくようにすることが大切です。



 また、夏場はシャワーだけで済ませる人も少なくありませんが、湯船につかったり、軽い運動をすることで、汗をかく機会をつくることも必要です。



 もちろん、水分を十分に補給することも忘れないようにしましょう。「汗をかくから水分は控える」という人がいますが、夏場に水分を控えると、熱中症になる危険があります(「熱中症予防には“麦茶と梅干”がお勧め」参照)。水分補給の際には、汗とともに失われがちなミネラルなどが多く含まれたものを取るとよいようです。



 汗は、体にとって大切な機能、上手に付き合っていきたいものです。



(瀬川 博子=健康サイト編集)



〔参考文献〕
五味常明:読むだけで汗が少なくなる本;講談社 2004.
日経ヘルス2004(8):77:42‐44.



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