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就寝後のエアコン、タイマー1.5時間は最悪!?

2005年07月19日

 夏本番。寝苦しい夜がまたやってきた。汗ぐっしょりで、気持ちの悪い朝を迎えてしまうこともまれではない。自然とエアコンに頼る夜も多くなるが、タイマーの設定次第では、睡眠に悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要だ。



 7月に開催された日本睡眠学会では、エアコンのタイマー使用による室温変化が終夜睡眠にどのような影響を与えるのかを調べた研究結果が報告された。奈良女子大学の久保博子氏らが発表したものだ。



 久保氏らのこれまでの調査で、睡眠中にエアコンを使用している学生は22%で、そのうち90%の人はエアコンのタイマーを1時間、あるいは3時間に設定して就寝していることが分かった。そこで今回の研究では、以下の4条件を設定し、睡眠中の室温変化とその人体への生理的、心理的な影響を調べることにした。



■条件1(コンスタント)
実験に参加した人の“基準気温”を終夜一定に保つ。基準気温とは、個々の被験者が昼間の実験で最も快適な気温として選択した気温。
■条件2(タイマー1.5時間)
基準気温から2度低い室温で1時間半一定に保った後、1時間かけて4度上昇させ、その後は一定に保った。
■条件3(タイマー3時間)
基準気温から2度低い室温で3時間一定に保った後、1時間かけて4度上昇させ、その後は一定に保った。
■条件4(スリープ)
基準気温から始め、就寝後1時間で室温を2度下降させ、その後6時間かけて3度上昇させた場合。



 実験に参加したのは、20〜23歳までの健康な若い女性7人。2004年7月から10月にかけて、奈良女子大学環境調節室で睡眠実験を行った。



 各被験者は、それぞれの条件ごとに7時間の睡眠をとり、脳波、皮膚温、心拍数、体動などを連続測定した。なお、温熱感覚の個人差に配慮するため、事前に、それぞれの被験者が昼間で最も快適と感じる気温(基準気温)を実験で把握した。基準気温は、24度が2人、26度と27度が1人ずつ、28度が3人と幅があった。



 実験の結果、睡眠に悪い影響が出る可能性があったのは、条件2(タイマー1.5時間)と条件3(タイマー3時間)だった。これらのタイマー設定では、室温が上昇するのに伴い30分遅れで平均皮膚温が上昇した。加えて、深部体温(直腸温)の上昇や心拍数の増加につながることも分かった。



 睡眠に悪い影響としては、条件2と3のタイマー設定では、睡眠の深さを表す睡眠深度の出現が妨げられる可能性が確認され、特に条件2のタイマー1.5時間では、睡眠リズムが崩れて、深い睡眠が出現するのを妨げることが明らかになった。



 久保氏らのこれまでの研究では、条件4(スリープ)の場合が、睡眠中の快適環境に近いという結果が得られている。ただし、このような温度調節は、ほとんどのエアコンでは難しい。とりあえずエアコンに頼らざるを得ない場合は、冷えすぎないように注意して、つけっぱなしにするか、「タイマー3時間は睡眠の質としては、そんなに悪くは無かった」(久保氏)としていることから、タイマーが切れるまでの時間設定をこれまでより長めにとってみるなどの工夫が必要のようだ。



(三和 護=医療局編集委員)



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