寝ている間に近視を治す「オルソケラトロジー」

日中、眼鏡やコンタクトレンズをするのは煩わしいけど、かといって近視を治すためにレーシックなどの手術(目の健康講座第10回:近視手術の“レーシック”は医師と十分に相談を)を受けるのは、少し心配だし……。
そんな人にピッタリなのが、今話題の“オルソケラトロジー”です。夜眠るときに特殊なデザインのコンタクトレンズを装用して、コルセットのように角膜のカーブを整えることで近視を治します。今回は、新たな近視治療の一つであるオルソケラトロジーについて解説したいと思います。
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ハードコンタクトレンズを装用した状態で一晩寝て、朝起きた時に外す「夜間装用」という方法が日本では主流です。寝ている間にコンタクトレンズがコルセットの役割をして、近視や乱視のもととなる角膜のカーブを正常な状態に整えます。これによって近視や乱視が治って、裸眼視力が回復するというものです。
ただ、角膜は元のカーブに戻ろうとする性質があります。ですから、効果が持続して裸眼で過ごせるのはその日の日中までになります。常時良好な視力を維持するためには、週4〜5日の夜間装用が必要です。
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誰もが受けられる治療ではありません。近視や乱視が非常に強い人は、治療しても十分な効果が得られません。また、ほかに黒目の病気がある人やコンタクトレンズを適切に使えない人には治療ができません。一般的には、まだ近視が進行中の学生や、パイロット、消防士など職業上の理由で良好な裸眼視力が必要な人が適していると思います。カウンセリングや適性検査をきちんと受けて医師に十分確認しましょう。
また、よく「何歳からできるの?」という質問を受けます。厳密な年齢制限はありませんが、コンタクトレンズの管理上からも、小学生の「夜間装用」は十分慎重に考えた方がいいでしょう。
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オルソケラトロジー用レンズは、アメリカの連邦食品医薬局(FDA)に正式に認可された安全性の高いものです。黒目にはいつも酸素が必要なのですが、非常に酸素透過性の高いレンズを使用することにより、安心して夜間装用することが可能となりました。しかし現在日本では、この治療方法が正式に認可されていません。よって全て保険の効かない自費診療になります。
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近視や乱視の程度によって多少差はありますが、半数以上の人が概ね1.0近くまで見えるようになります。また、若い人ほど矯正効果が高いと考えられています。
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使用を中止すれば元の状態に戻るので安全性が高く、重篤な合併症を起こすことは非常に稀です。ただし、最新の治療法ゆえに、まだ十分な時間が経っていないこともあって、長期的な予後はまだ確立されていません。派手な宣伝文句だけに惑わされず、きちんと医師に相談し十分に納得した上で治療を受けるようにしましょう。

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