「iPod」への私的録音補償金賦課、文化審議会では慎重論相次ぐ
私的録音録画補償金の制度改定をめぐる議論が泥沼化している。
文化庁長官の諮問機関で著作権法にかかわる問題を話し合う、文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会の会合が2005年6月30日に開催された。今回の会合の目的は、4月28日の会合に引き続き、私的録音録画補償金の制度改定についての集中討議である。
焦点の1つであった、米Apple Computer, Inc.の「iPod」をはじめとするハード・ディスク装置(HDD)内蔵型の携帯型音楽プレーヤに対する補償金賦課については、複数の委員から慎重論が相次ぎ、7月28日の次回会合で継続審議することになった。
権利者側は「適切な運用」強調
HDD音楽プレーヤについて、日本音楽著作権協会(JASRAC)や私的録音補償金管理協会(SARAH)、私的録画補償金管理協会(SARVH)などの権利者側は、現行の補償金制度を維持しつつ、HDD音楽プレーヤを対象機器として追加指定するよう求めた。
権利者側の主張は主に3点ある。具体的には、(1)欧米のいくつかの国では、HDD音楽プレーヤをはじめ新たな録音機器への補償金賦課を積極的に進めている、(2)補償金の代替案として提示されているコンテンツ配信への課金については、欧米でも今のところ普及しているとは言えない、(3)私的録音録画補償金の管理は明確に行われており、個々の権利者まで適正に配分している、などである。
これに対して、メーカーの立場を代表する電子情報技術産業協会(JEITA)などは、代替案としての音楽配信サービスのメリットを強調した。JEITAは4月の小委員会において、現行の補償金制度を2011年をメドに廃止することと、代替制度の検討を開始することを提案していた。
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