このページの本文へ
ここから本文です

健康注意報:最高気温29〜30度は“熱中症”にご用心 (05/06/30)

2005年06月27日


 今年もまた、熱中症に注意しなければならない季節が到来しました。東京都で6月12日に開催された「東京シティロードレース2005」では、暑さの影響から男女約20人が熱中症あるいは脱水症のために病院に運ばれたのは記憶に新しいことでしょう。




 搬送された20人中入院したのは6人ですが、5人は軽症だったそうです。この日の都心の最高気温は29.8度で、平年より5度近くも高かったのが原因のようです。




 国立環境研究所によると、最高気温が29度、30度あたりから患者が発生するというひとつの目安が出ています。気象庁の予想では、今年の梅雨明けは例年より遅れる傾向にあります。しかし、今年の梅雨は、空梅雨の様相を強めており、これからも梅雨の合間には30度を超える真夏日のところが出そうということですから、注意が必要です。




 国立環境研究所がまとめた昨年の救急搬送熱中症患者(注)についての分析結果によると、2004年5月1日〜9月30日に救急車によって搬送された熱中症患者は、東京特別区521人、東京都下市町村271人、横浜市221人、川崎市157人、名古屋市101人、大阪市201人、神戸市134人、広島市181人――でした。救急車によって搬送された患者数なので、実際はもっとも多い数字になります。




 特徴的なのは、最高気温と患者の発生件数の関係です。分析によると、最高気温が29度、30度あたりから患者の発生が見られ、33度、34度を超えると急激に増加する様子が観察されています。もちろん、最高気温が29度や30度に達していなくても発生していますので、「あくまでも目安とすべき」(国立環境研究所・熱中症患者情報ネットワーク研究責任者の小野雅司氏)でしょう。



働き盛りは15時前後、小児や高齢者は真昼間が危険!?




 年齢区分ごとに覚知時刻別の患者数割合をみると、0〜18歳、65歳以上では11時台〜14時台での発生が比較的多く、これに対して19〜39歳、40〜64歳ではそれよりも少し遅い15時台前後の発生が多く見られました。




 また、症状の状態は、0〜18歳では大半(78%)が軽症患者で、重症患者はわずかに1%でした。しかし、高齢になるにつれ、重症患者の割合が増加する傾向にあり、65歳以上では軽症者40%、中等症51%、重症・重篤10%でした。




 意外に思えるのが発生場所です。室内(住宅)での発生が20%以上もあるのは、注視すべき点でしょう。地区によってばらつきがありますが、横浜市を除くすべての地区で20%を超えていました。




 厚生労働省のまとめでは、2004年の熱中症による死亡災害発生は17件でした。月別では、6月1件、7月12件、8月3件、9月1件となっています。




 暑い時にはこまめに水分を取り、自分のペースで活動することが大切とされる熱中症対策。今年もこれで乗り切りたいものです。



(三和 護=医療局編集委員)



(注)国立環境研究所は、2004年5月から、東京消防庁、横浜市消防局、川崎市消防局、名古屋市消防局、大阪市消防局、神戸市消防局、広島市消防局の協力で、最新の熱中症患者発生状況を提供している。それによると、この5月以降、救急車により搬送された患者は、東京都で24人(特別区17人、都下市町村部7人、6月21日現在)、広島市で10人(6月19日現在)、神戸市で7人(6月9日現在)、京都市で7人(6月6日現在)、北九州市で6人(6月19日現在)、大阪市で5人(6月15日現在)、福岡市で5人(6月21日現在)、名古屋市で3人(6月23日現在)、横浜市1人(6月19日現在)、川崎市で1人(6月12日現在)、千葉市で1人(5月27日現在)――などとなっている。



〔参考サイト〕

・「熱中症」については、日経メディカル「患者さんのページ・熱中症」をご参照ください。

http://medwave2.nikkeibp.co.jp/wcs/leaf?CID=onair/medwave/tpic/260452

・最新の熱中症患者発生状況(国立環境研究所)

http://www.nies.go.jp/impact/necchu/2004/index.html

・熱中症による死亡災害発生状況(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei/necchu04a.html














■「nikkeibp.jp健康」6月30日号:その他の最新記事
・健康プラスα:「油」は控えなくても大丈夫?
・健康プラスα:海外で“体の異常”をうまく伝えるコツ
・健康プラスα:「レーザー脱毛」でモジャ男にさらば!
・目の健康講座:感染力強い“はやり目”、職場でも流行に注意
・漢方早わかり:働く女性に増える“月経前緊張症”に効く漢方
・本のカルテ:「旬の野菜」、「自家製のみそ」かつて子供たちはこんな物をよく食べていた---『新編 十代に何を食べたか』(平凡社+未來社=編)
・健康アンケート:日頃から「乳酸菌」摂取を心がけてる人が5割以上


ここから下は、関連記事一覧などです。画面先頭に戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る