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「便臭・便通」の改善に効果大のヨーグルト

2005年04月18日


 食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレス、過労、風邪を引く、抗生物質を飲む――。これらはどれも、腸の中の悪玉菌を増やして、腐敗物質や有害物質を発生させ、腸内環境を悪化させる原因になる。




 ビフィズス菌をはじめとする善玉菌が多い状態だと、腸は元気に働いてくれる。しかし、悪玉菌が増えると、便秘や下痢をしやすくなり、便臭も強くなって、病気に対する抵抗力も落ちてしまうのだ。




 こんなときこそ、頼りになるのが乳酸菌。乳酸菌は、もともと腸の中にいるビフィズス菌などの善玉菌を増やして、お通じや便臭を改善し、腸を元気にしてくれる。そればかりか、腸の免疫細胞に直接働きかけて、病原菌やがん細胞を攻撃する力を高めたり、アレルギーを抑制する(ピックアップ3参照)ことも分かってきている。




 ここでは、腸を元気にするための、乳酸菌の効果的なとり方を紹介しよう。




ヨーグルトにはオリゴ糖やきな粉をトッピング






 乳酸菌を手軽に摂るなら、乳酸菌を豊富に含む食品を食べるのがいちばんだ。その効果的な食べ方のポイントとしては、まず“毎日続けること”。食品に含まれる乳酸菌は、すべてが腸内にすみつくわけではないため、腸内に毎日送り続けることが大切だからだ。




 また、残念なことに、乳酸菌は多くが胃酸などで死んでしまう。少しでも多くの乳酸菌を生きたまま腸に到達させるために、食べるタイミングは胃酸が薄まった“食後”がよい。乳酸菌の効果を最大限に発揮させるために、乳酸菌のえさとなるオリゴ糖や食物繊維と一緒に食べることも心がけよう。




 さて、乳酸菌食品といえば、誰もが思い浮かべるのは、何といってもヨーグルトだろう。実際、100グラム以上のヨーグルトを毎日食べれば、1週間程度で腸の中のビフィズス菌が増え、便通も改善し始めることが分かっている。




 ただし、ヨーグルトといっても種類は多種多様。せっかく毎日食べるなら、自分に効果的なものを選びたい。特定保健用食品(トクホ)のマークと成分表示を参考に、自分の希望にあわせたヨーグルトを選び、少なくとも1週間は食べ続けて、効果をみるとよい。




 参考として、便秘の人なら食物繊維が豊富な寒天の入ったハードヨーグルト、肌荒れの人ならたんぱく質とビタミンB群が豊富な無脂乳固形分の割合が高いヨーグルト、たばこを吸う人ならビタミンCが豊富な果物入りヨーグルト、体脂肪が多い人なら乳脂肪分の少ないヨーグルトがお勧めだ。




 ほかにも乳酸菌を豊富に含む食品としては、チーズ、味噌や漬け物(ぬか漬け)、キムチ(ピックアップ2参照)、ザーサイなどが挙げられる。それぞれ含まれている乳酸菌は異なるため、効果も違う。なるべく多くの種類の乳酸菌食品を食べることは、多くの効能が得られる上、飽きずに継続できるというメリットもある。なお、ぬか漬けでもキムチでも、5日以上漬けて熟成したものが、乳酸菌量も多いのでお勧めだ。




抗生物質服用時などには乳酸菌製剤も活用しよう




 ただし、ストレスや食べ過ぎ、病気などでお腹をこわした場合は、乳酸菌製剤を利用しよう。乳酸菌製剤は、乳酸菌を胃酸や熱などから守り、腸内で効果を確実に発揮できるよう工夫されているため、ヨーグルトなどの食品より効き目が早く出るからだ。




 また、風邪を引いてしまって抗生物質を飲んだときにも、乳酸菌製剤がお勧めだ。抗生物質は善玉菌も殺してしまうため、それをきっかけに悪玉菌が増えやすい。




 食中毒が懸念される夏場や東南アジアへの旅行時などにも、乳酸菌製剤を利用したい。夏の暑い時期は水分を大量にとり胃酸が薄まっていることから、病原菌が生きたまま腸にたどりつきやすい。こうした菌の増殖を防ぐには、善玉菌を増やして腸内環境を維持していることが大切だからだ。



 お腹の調子が良くなったり、薬を飲まなくなったりすれば、また乳酸菌食品に切り替えよう。



(伊藤 理恵=医学ライター)



〔参考文献〕
1)きょうの健康 2004 (6);195:70-73.
2)日経ヘルス 2003 (2);59:70-79.
3)日経ヘルス 2003 (9);66:68-71.



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX






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