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精神的ストレスに注目のアミノ酸“ギャバ”

2005年04月04日


 最近、血圧を下げたり、精神を安定させる作用があるとして、漬物や発芽玄米などに含まれる“ギャバ(GABA;γアミノ酪酸)”というアミノ酸が注目を集めている。




 ギャバは、動植物など自然界に広く存在するアミノ酸の1種。人をはじめとする哺乳動物では、脳や脊髄など中枢神経系に多く存在し、興奮を抑制する神経伝達物質の1つとして働いている。




 そもそもギャバが注目を集めるきっかけとなったのは、ギャバを含むヤクルトの乳酸菌飲料「プレティオ」が、「血圧が高めの方に」との表示で、トクホ(特定保健用食品)として昨年11月から発売されたことによる。実はこのトクホ飲料、これまでの「血圧を下げるトクホ」とは効く仕組みが違う。というのも、ギャバの血圧降下作用は、体の末端の交感神経をリラックスさせることによると考えられているからだ。




 実際、血圧が高めの人に、ギャバを含む発酵乳飲料を1日1本、12週間飲んでもらった試験では、ギャバを含まないプラセボ飲料を飲んだ人に比べて、血圧が有意に低下したことが報告されている。




ギャバを強化したチョコも登場間近




 これまでにも精神科領域などでは、ギャバの研究が盛んに行われていて、ギャバが脳内で興奮を安定させる働きを持っていること、逆に感情障害や気分障害、痴呆の人などでは、髄液中のギャバ濃度が減少していること、などが示されている。






 ギャバを増量した脱脂コメ胚芽を、精神科の専門外来を受診した患者に摂取してもらった試験では、更年期や初老期に見られる抑うつや不眠、イライラ、不定愁訴など自律神経障害の改善に、ギャバが高い効果を示すことが確認された(図)。不安やうつなどの症状がある患者ではギャバが不足している可能性が高いが、ギャバを摂取することによって、それを補い、症状の改善が期待できるというわけだ。




 ギャバを加え、生理活性作用を高めた食品素材の開発はいろいろ進められているが、この5月にはギャバを多く含んだチョコレートも江崎グリコから発売される予定だ。ギャバはチョコレートの原料であるカカオにも含まれているため、もともとチョコレートにはリラックス効果があるとされるが、このチョコは一般的なチョコに比べ約25倍以上のギャバが配合されているという。




 ちなみに、2004年8月のアテネ・オリンピックで活躍した日本のレスリング代表選手は、ストレス対策と集中力持続のために、ギャバのサプリメントを活用したそうだ。仕事疲れでイライラしたときなどは、リラックス効果を期待して、ギャバを含んだ飲料や食品を取ってみるのもいいかも知れない。



(瀬川 博子=健康サイト編集)



〔参考文献〕
日本食品科学工学会誌2000年8月:47(8);30‐37.
日経ヘルス2005(2):83;10‐11.






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