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キャリアプラン、75%が「やりがい」を重視

2005年3月15日

nikkeibp.jpアンケートにご回答いただいた皆さん、まことにありがとうございました。nikkeibp.jpアンケートは、ニュースなどで話題のテーマ、ビジネスパーソンの注目が集まっているテーマなどにフォーカスして、読者の皆さんのご意見をうかがい、その結果をWebサイトのコンテンツとして公開していく企画です。 




第14回のテーマは、「キャリアプラン」です。読者の皆さんは、何を求めて仕事をしているでしょうか? 「お金」、「ポスト」、それとも「やりがい」。また、現在お勤めの企業にこれからも勤め続けるつもりですか? 転職や起業を念頭に置かれているでしょうか? 今回のアンケートでは、「3年後」に時間を設定して、これらの項目について伺いました。



最初の質問は、3年後も「現在の勤務先に勤め続ける」かどうか。回答は、「現在の勤務先に勤め続ける」がおよそ半分、「勤務先を変える」が2割、「起業する」が1割、「分からない」が2割という具合に分かれました。





「勤務先を変える」と「起業する」が合わせて3割というのは、思いのほか少ない値でした。業績を回復させる企業が相次いでいるとはいえ、勤める側としては「回復」を実感できない状態がまだまだ続いています。「買い手市場において新しい勤務先がみつかるのか」、「起業しても顧客がみつかるのか」と考えると、3年程度のスパンではまだ「リスクが大きい」と判断しているのでしょう。



この質問への回答を、回答者のプロフィールをキーに分析すると、「リスクが大きい」と考えている人の実態が垣間見えてきます。まずは年代別の分析。「40代」の回答者に限って見ると、「現在の勤務先に勤め続ける」との回答は、平均を10ポイント程度上回る62.2%に達しました。住宅ローンや子どもの教育費などに追われる人が多いためと推測できます。



この値は、「20代以下」では34.2%で、「勤務先を変える」(41.8%)方が上回っています。しかし「30代」では48.8%に増え、「40代」で最も大きな割合に。以降は「50代」で58.0%、「60代」で50.9%と徐々に下がっていきます。



年齢別分析の“裏返し”となるデータも紹介しましょう。「男性」回答者で「現在の勤務先に勤め続ける」を選んだのは53.1%、いっぽう「女性」回答者では45.6%でした。また「既婚者」では58.7%であるのに対し、「独身者」では37.5%でした。



読者からは「結婚して子どもが産まれて、家を持って…経済的負担が大きくなっているため、なかなかリスクの高い行動に出にくい。結婚する前にしたいことにチャレンジしないと家族などに迷惑がかかる」(東京都、経営・管理職、40代)、「現在よりも地位または収入がアップすることが絶対に確実である場合以外は、基本的には現在の職場ないし職種にとどまることが相当である」(広島県、専門職、40代)との意見が寄せられました。


興味を引いたのは、回答者が勤める企業の業種をキーにした傾向。「現在の勤務先に勤め続ける」を選んだ回答者の割合が、「電気・ガス・水道・運輸」では64.3%、「政府・公共機関・官公庁・団体」では68.0%に達し、平均値を大きく上回りました。規制の強い業種と規制する側は「居心地がよいのだろう」と言うと、うがった見方に過ぎるでしょうか。



ちなみに「専門サービス(法律事務所、会計士事務所)」でも、この割合が65.0%に達しました。難しい試験をパスしてせっかく取った資格です。無駄にはできません。



現在の職種に対するこだわりは、「現在の勤務先に勤め続ける」人ほど強い






お勤めの企業に対するこだわりに続けて、職種に対するこだわりについて、尋ねました。「現在の勤務先に勤め続ける」と考える回答者では、「現在と同じ職種」の継続を重視する人が63.4%に達しました。これは「現在の職種で、管理職や役員として出世したい」と「現在の職種で、より満足のいく仕事をしたい」、「現在の職種で、より高い給料を得たい」と答えた方の合計です。



いっぽう、「勤務先を変える」回答者ではこの割合が52.5%です。「現在の勤務先に勤め続ける」方の方が、今の職種に対するこだわりが強いようです。



キャリアプランで重視するのは、やりがい、収入、適性…



「あなたがキャリアプランを考える上で、重視しているものは何ですか」との質問では、「やりがい」(75.3%)、「収入」(65.9%)、「適性」(49.6%)がベスト3を占めました。





トップの「やりがい」は、回答者の4人に3人が選んだ計算です。回答者から寄せられたコメントにも、「やりがい」への思い入れが表れていました。



「収益を上げることだけを目標とするのではなく、真に社会で必要なことをし、その正当な対価を得るという実感を持てるようになりたいと思います」(東京都、事務職、40代)、「『仕事』の存在意義をまず考え直すこと、それから必要なキャリアが自ずと明らかになってくると思う。立身出世はおおいに結構だが、そこに『志』がなければ付け焼き刃で終わってしまう。『志』こそ究極のモチベーションである。持続しなければ、ものになるキャリアは決して身に付かない」(神奈川県、自営業、40代)。



予想外に多かったのは「適性」。気にしている方が多いようですね。記者自身は、適性をあまり気にしていません。もちろん考えたことはありますが、自分に記者としての適性があるかどうか、記者になって15年たった今でも判断できない状態です。ゆえに、気にしてもしかたがない…と。



いっぽう、予想外に少なかったのは「ポスト」で17.7%にとどまりました。企業の人員構成が逆三角形になりつつある今、“上がつかえて”おり、昇進はなかなか望めません。「望んでもしかたがない」と思う方が増えているように思います。



「現在の勤務先に勤め続ける」かどうかの問に対する回答をキーに、「重視しているもの」を分析すると、二つの顕著な傾向が見て取れました。一つは、「起業する」を選んだ回答者において、「やりがい」を挙げる回答者(86.4%)が目立って多いこと。「勤務先を変える」を選んだ回答者におけるこの値は76.3%、10ポイントもの差が付きました。起業を目指す方は、今の会社であろうが、異なる会社であろうが、「“宮仕え”では思い通りの仕事はできない」と考えているようです。



ちなみに、20代・30代の回答者が「やりがい」を非常に重視しています。「20代以下」では82.2%の回答者が「やりがい」を選択。以下、「30代」76.8%、「40代」71.3%、「50代」75.0%、「60代」72.7%という具合でした。



もう一つの顕著な傾向は、「勤務先を変える」との回答者において、「職場環境(人間関係など)」(40.7%)、「収入以外の勤務条件(勤務地、勤務時間、福利厚生など)」(38.8%)を選ぶ方が相対的に多かったこと。人間関係に悩み、勤務先を変えようと考える方が少なくないようです。



「キャリアプランはよく分からないのですが、人間関係で転職を考えることはあります。働く環境が自分に適していて必要とされていればキャリアは自然と積まれていくような気がします」(東京都、事務職、40代)。



「家族がいると、自己実現のために転職することなどはできない。ましてや、希望しない異動でも拒否できない。仕事の完成度より、職場の人間関係によって人生を左右される会社に勤めているのでストレスがたまる。キャリアは、資格取得で果たすしかない」(東京都、事務職、30代)。



キャリアプランを阻むのは年齢、スキル、そして自分自身



「やりがい」、「収入」、「適性」。これらのキャリアプランを阻むものは何でしょう? 最も多かった回答は「年齢」で、45.9%の方が選択しました。以下、「能力・経験(スキル)」(44.0%)、「自分自身の意思決定」(23.5%)、「家庭の事情」(22.3%)、「資金面」(20.4%)と続きます。





年齢についての典型的な意見は「キャリアプランについては、若いうちから考えて組んでいくべきだと思います。ただ、その大切さに気づいたのが30を過ぎてからで、なかなかうまくいかない」(千葉県、専門職、30代)。



「能力・経験」と「自分自身の意思決定」を選ぶ回答者が多い点について、「自分自身を厳しく、もしくは冷静に評価している人が多いのだな」との感想を持ちました。思いをかなえるのが難しい状況に陥ると、人は、とかく自分以外の人や事に責任を転嫁しがち。「責任は自分にある」という厳しい目があれば、キャリアプランを阻む壁も比較的容易に打破できるかもしれません。



キャリアプランを阻む壁についての回答は、転職経験者と非経験者で異なる傾向が見て取れました。転職非経験者で「能力・経験」を選んだ回答者が47.3%であるのに対し、経験者では40.1%しかいません。「自分自身の意思決定」も、非経験者では29.8%が選んだのに対し、経験者は16.6%しか選んでいません。



少なくとも1回は、自分の能力が別の企業によって評価された。自分自身で針路変更を決めた。こうした経験が自信につながっているのでしょう。




調査の概要】

調査期間 2005年3月1日〜7日

回収件数 1883件

告知方法 nikkeibp.jpのメール

性別 男性89.6%、女性9.6%、無回答0.8%

年齢 19歳以下:0.2%、20代:11.7%、30代:39.0%、40代:31.9%、50代:14.0%、60歳以上:3.2%、無回答:0.3%

調査主体:nikkeibp.jp編集、日経BPコンサルティング



(まとめは、森 永輔=nikkeibp.jp編集)

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