このページの本文へ
ここから本文です

気になる“おやじ臭”のもとを断つ (05/03/03)

2005年02月25日


 年を取ると中高年特有の体臭、いわゆる“加齢臭”を生じるようになるが、特に男性は、女性に比べて「くさい」と言われがちだ。




 最近、化学メーカーのライオンは、男性特有の体臭の中にほぼすべての女性が嫌がるにおいの物質があることを発見、それが「アンドロステノン」という揮発性のステロイドの一種であることを発表した(MedWaveに関連記事)。アンドロステノンのにおいは、汗などほかの体臭成分と混ざることにより、より強烈なにおいになるという。




汗や皮脂が分解されてできた物質が体臭の原因






 体臭は、皮膚の表面にすんでいる細菌により、汗や皮脂などが分解された時にできる物質がそのもとになっている。これらの物質には、皮脂由来の「脂肪酸」や「ケトン」、汗由来の「アルデヒド」、「アミン」、「揮発性ステロイド」などがある。特に揮発性ステロイドは、女性より男性の体臭に多く含まれる。




 20〜30代の男女を対象に行ったライオンの調査によると、男性はアンドロステノンを「あまり不快でない」と感じたのに対し、女性は「明らかに不快」なにおいだと感じた。一方、アンドロステロンやアンドロスタジエノールなど他の揮発性ステロイドでは、男女による差はみられなかったという。




 さらに、アンドロステノンは汗と混ざることでにおいが強くなるほか、皮脂由来の脂肪酸など他の体臭成分のにおいや不快度を高める“悪玉”であることもわかった。




わきの下を清潔にすることが基本




 アンドロステロンを含む汗を出す場所は、わきの下やへその周り、耳、肛門などに限られる。これらの部位には、「アポクリン汗腺」と呼ばれる汗を出す器官が集中して存在するが、特にわきの下に多い。アポクリン汗腺が出す汗を皮膚の常在菌が分解すると、多種多様なにおいを発生する。このにおいが強烈になったものが、「わきが」と呼ばれる。




 アンドロステノンの発生を抑えるための基本は、常にわきの下を清潔にしておくこと。しかし、入浴などで念入りに洗っても、時間が経てば汗をかいてしまう。汗をかいたからといって、そうそうこまめにシャワーを浴びるわけにもいかないのが実情だ。




 ライオンは、古くから鎮静・鎮咳作用があるとして漢方で用いられてきた「キョウニンエキス」に、皮膚常在菌の働きを抑え、アンドロステノンの発生を抑制する効果があることも見つけた。男性のわきの下にキョウニンエキスを含んだ消臭剤を塗布し、運動8時間後に女性ににおいをかいでもらったところ、不快臭が気にならない程度まで抑えられたという。




加齢臭は食生活で改善しよう




 一方、男女ともに中高年特有の体臭(加齢臭)は、皮脂に含まれる「パルミトオレイン酸」が分解されてできる「ノネナール」と呼ばれる物質が原因だ。パルミトオレイン酸は30代までの人にはほとんどなく、40歳を過ぎた頃から急増する。また、男性の方が女性よりも皮脂の分泌が多いため、この加齢臭もより強くなる傾向がある。




 さらに中高年の体は、パルミトオレイン酸などの脂肪酸を酸化・分解しやすい状態にもなっているという。このため加齢臭を防ぐには、ノネナールの材料となる脂肪酸を減らし、体が脂肪酸を酸化・分解しにくい状態にすることが必要だ。



 脂っぽいものをたくさん食べると、皮脂が多くなり脂肪酸も増える。つまり、高脂肪の食事を避ければ、脂肪酸も減らせる。また、抗酸化物質を含む食品やサプリメントを取ることで、脂肪酸を酸化・分解しにくくすることが可能だ。抗酸化物質には、ビタミンCやビタミンE、カロチン、リコピンなどがある。



(田村 嘉麿=健康サイト編集)



〔参考文献〕
日経ベンチャー2004年8月1日号:239;86-87.
日経ビジネス2004年10月11日号:1262;89.



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX




■「nikkeibp.jp健康」3月3日号:その他の最新記事
・健康プラスα:花粉症の人はリンゴやトマトにもご用心
・健康プラスα:ドライアイにタマネギの催涙効果!?
・目の健康講座:回復しない目の疲れは“眼精疲労”
・健康注意報:“インフルエンザ警報”全国で発令中
・漢方早わかり:つらい四十肩・五十肩に「二朮湯」
・本のカルテ:体の力をすっかり抜けば逆立ちだってカンタンだ---『アーカイブス野口体操』(野口三千三・養老孟司・羽鳥 操=著)

ここから下は、関連記事一覧などです。画面先頭に戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る