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2005年春はスギ花粉が大量飛散するとの予測ですが、予防薬の内服は必要ですか。

2004年12月06日


Q来年の春は大量にスギ花粉が飛ぶとの予測を聞いて、とても憂うつです。今年は飛散数が少なかったためか症状はほとんど出なくて楽だったのですが、あのつらい症状を繰り返さないためにも、予防薬の内服はした方がいいのでしょうか。
(M.K.、42歳男性、電気メーカー営業職)



A
花粉症の予防薬 前もって抗ヒスタミン薬などの内服を始めておけば、症状の発現を遅らせたり、ピーク時の症状を軽くする効果があります。
(回答:大久保 公裕=日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科助教授)




 花粉症の人にとって、憂うつな季節が近づいてきました。今夏の猛暑の影響で、2005年春には、スギやヒノキの花粉が例年の2〜3倍、飛散量が極めて少なかった2004年春に比べると10〜20倍も多く飛ぶという予測が出ています。




 花粉症の人は、飛んでいる花粉の数がある一定の量を超えると症状が出ますが、その閾値(いきち)はそれぞれの人で異なります。ごく少量の花粉で症状が出る人もいれば、花粉が大量に飛んでから初めて発症する人もいます。2005年春は10年ぶりの大飛散になることが見込まれていますから、ほとんどの花粉症の人にはつらい春になりそうです。




 一方、花粉の飛散開始日も、暖冬の影響で例年よりもやや早めになりそうです。最も早く飛び始める関東・近畿・四国の南部では、2月10日が飛散開始日と予測されています。




飛散開始日の1〜2週間前から内服




 誤解されがちですが、花粉飛散開始日とは、初めて花粉が飛んだ日(初観測日)ではなく、1cm2当たり1個以上の花粉が毎日連続的に飛び始める時期を言います。花粉飛散開始日は、むしろ花粉症と言われる人の80%に症状が見られる時期と理解した方がよいでしょう。




 花粉症予防では、花粉飛散開始日の1〜2週間前から第2世代と呼ばれるタイプの抗ヒスタミン薬などの内服を始める「初期療法」がよく行われています。前もって第2世代抗ヒスタミン薬を飲んでおけば、ヒスタミン受容体に先に薬剤が結合するため、くしゃみや鼻水などを引き起こすヒスタミンが作用できなくなります。






 初期療法は、症状の発現時期を遅らせたり、飛散ピーク時の症状を軽くしたりする効果があります。来春のように大量の花粉飛散が予測されている年は、例年症状が重かったり、早期に症状が出る人はもちろん、花粉症の人はできるだけ医療機関の受診をお勧めします。




 なお、第2世代抗ヒスタミン薬の効果や眠気などの副作用には、個人差が大きいことが知られています。初めて医療機関を受診する際には、何という薬をいつ頃飲んだのか、その時の効果や副作用はどうだったかなどを医師に伝えると、薬剤選択の参考になるでしょう。




市販薬はあくまで緊急避難薬




 また、多忙なビジネスパーソンの中には、30日分などまとめての処方を希望する人もいますが、初診時は1〜2週間単位で、第2世代抗ヒスタミン薬の効果や眠気などの影響を確認する必要がある点も知っておきたいものです。




 最後に、花粉症の治療薬として、いろいろな市販薬もありますが、これらはあくまで医療機関を受診できない時の緊急避難的な位置づけで考えておく必要があります。というのも、市販の薬にはいろいろな成分が入っている混合薬が多く、特に点鼻薬に含まれる血管収縮薬は、使い過ぎると逆に鼻閉がひどくなる可能性があるからです。




 今年は症状が全く出なかった人でも、花粉症が治ったわけではないので油断は禁物です。引き続き、花粉情報にはよく注意しておきましょう。



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX











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