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システム部門は戦略部門として処遇せよ

2004年12月03日

前回は「システム部門よ、強くなれ!」と題し、「システム部門は、企業において、けん引車として任務を遂行するべき。そのためにはITスキルはもちろん、ビジネススキル、企画力、リーダーシップの能力を身につけることも必須だ」と述べた。

今回は、どのように身につけるか、そしてトップや経営陣はどうバックアップすべきかを具体的に考えよう。


ITスキルは彼らにとって基本的な能力だし興味でもあるから、自ら進んで技術を身につけることには、さほどの労力はかからないだろう。問題はそれ以外のスキルである。

ビジネススキルに欠けるためIT導入に失敗した例を、筆者は数え切れぬほど目にして来た。世の中にも同じ失敗例は多い。例えばJTBの基幹系システム構築がベンダーの業務不理解によって失敗し裁判沙汰にさえなっている(「日経コンピュータ」2004年7月26日号より)。

ビジネススキルついては、担当するビジネス分野の書物を日ごろから読んだり、現場に出かけて行って業務を目にしたり議論したりすることは必要だが、最も効果的な方法はローテーションだ。システム部門とライン部門との間である期間人材を交換して、それぞれ経験を積ませるのである。この場合お互いに優秀な人材をなかなか出そうとしないが「約束期限が来たら、出身部門に必ず戻す」とすればうまくいく。

ITを経営戦略として位置づけた時、経営方針に添った企画を立案し、関連部門や外部パートナーを統率して企画を実行に移す力がシステム部門には求められる。実は企画力にしてもリーダーシップにしても、先輩につけて経験させる、議論の中へ入れて肌で感じさせる、さらに小さなテーマから実際やらせてみるというような体験が効果的だ。

筆者は育てたい人材がいたが自社にプロジェクトがなかったので、知り合いの会社に派遣をしてプロジェクトを経験させたことが一度ならずある。それらはいずれも時間がかかるが、ITは充分時間をかけて準備をしてから取りかかるべきで、性急に取り組んでは失敗する。

システム部門は戦略部門として処遇

次にシステム部の組織上の位置付けだが、よく見られるように便宜的に総務部や経理部に所属させるという考えは捨てて、経理が戦略部門だから経理部につけるとか、企画本部に所属させるなどする。要するにシステム部門を戦略部門として位置付けなければならない。

そして人材は優秀な人材を投入する。システム部門に投入した人材は、そこで一生を終えることが多いが、ラインの業務を経験させる、営業を経験させるなど、多くの経験を適度に積ませ、人事異動も適宜行い、バランスのよい人材に育てておく必要がある。

あわせて人事評価にも意を用いなければならない。システム部門は人事評価で割を食うという意見が少なくない。筆者の経験では、むしろ査定会議の時に具体的テーマを持つことのできるシステム部門の方が、テーマに悩むほかの間接部門よりは訴えやすく有利な査定評価となったが、一般的には必ずしもそうではない。幹部は公平な評価に心がけるべきだろう。



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