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お風呂と肛門の筋トレで痔を治す

2004年11月19日


 日本人の3人に1人は経験したことがあると言われる「痔」。そのつらい痛みのほとんどが、入浴だけで和らぐことをご存じだろうか。




 痔の種類には、大きく分けると、内痔核(イボ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3つある。このうち、非常に重い痔は病院で治療する必要があるが、それ以外の痔は、自宅でのセルフケアだけでも十分治すことができるのだ。




 食物繊維の豊富な食事といった、生活面での配慮はもちろん欠かせないが、入浴も痔の症状改善の重要な切り札の一つ。基本は、湯船にゆっくりつかること。意外に思われるかもしれないが、医学的にみても、以前から効果があるとされている。




入浴の血流改善効果でうっ血を解消




 なぜ湯船につかるだけで痔が改善するのか。それは、痔になる原因と関係がある。痔の原因として、真っ先に挙げられるのは便秘や下痢といった排便異常。だがそのほかに、長時間同じ姿勢を続けたり、体が冷えることなどによって、肛門周囲の血液循環が悪化し、うっ血が生じることも、痔を引き起こす原因となっている。




 このため、面倒だからとシャワーで済ませず、お風呂にゆっくりつかって肛門周囲を温めることが、痔を治すためのポイントといえる。滞っていた血行が改善し、つらい痛みが和らぐ。




 同じように、使い捨てカイロなどで温めることも効果的。「温めることは、どんな薬よりも速効性がある」と、痔の専門家も強調している。一日のほとんどを机に向かって過ごす仕事の場合、ズボンのポケットに使い捨てカイロを忍ばせておいてはいかがだろうか。






 また入浴中は、浴槽につかりながら、腰をひねる「ツイスト体操」をするのもお勧めだ。方法は、湯船につかって浴槽のへりをつかみ、脚を軽く伸ばした中腰の姿勢で腰を左右に振るだけ。腹筋を鍛え、便通をよくする効果が期待できる。




 また、肛門周囲の血流を改善する方法として、肛門括約筋を鍛える簡単なトレーニングもお勧めだ。方法は、息を吸いながら3秒間ほど肛門をキュッと締め、その後にまた3秒間ほど緩めることを繰り返すだけ(イラスト参照)。うまくできているかどうかは、締めたとき、お尻に“えくぼ”ができているかどうか、によって確認できる。できれば、何度かに分けてでも、1日に5分間以上行いたい。毎日続ければ、効果が実感できるはずだ。




 なお、入浴時の注意点として、石けんの使いすぎやこすりすぎはよくないことを挙げておこう。肛門を清潔に保つことは重要だが、やりすぎては、皮膚のただれやかゆみを招き、逆効果になってしまう。石けんを泡立てて、その泡でやさしく洗う程度にしよう。



(小又 理恵子=nikkeibp.jp健康)



イラストレーション/川崎のりこ(PLUM GRAFIX



〔参考文献〕
日経ヘルス 2003 (12) ; 69 : 56-57.






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