ここがコツ・インターネットで顧客をつかむ 第5回〜SEOコンテストにサーチエンジン対策テクニックを見る
前回、「目的があって検索する人」のことを考えず、検索エンジンに気に入られるためだけにサイトを作ることを「狭義のSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)」と呼びました。そして、一般のWebマスターは、あまりそういったテクニックにのめりこみ過ぎないよう、そしてWebサイトの内容そのものの充実に努めるほうが、結局は目的にかなったSEOになるとお話しました。
ただそれでも、実際にやるかどうかは別として、とりあえず色々なテクニックを知っておきたいという方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、近頃話題になっている日本で初めての「SEOコンテスト」について触れておきます。
このコンテストは、2004年10月17日〜2004年12月20日00:00の期間に、参加者が指定されたキーワードに関するWebページを作成し、「Google 」 での順位を競い合うというものです。
今回のキーワードは『ゴッゴル』。この言葉自体に、意味はありません。ちなみに開催前にGoogleで検索したときは、ヒット数が「0」でした。このコンテストは「検索する人」のことを一切考えず、とにかくGoogleでできるだけ上位に自分の作ったサイトが出てくればいいのです。言い換えれば、「狭義のSEO」テクニックのみを、とことん追求することになるわけです。
そのため、参加者はもちろんですが、参加しないで眺めているだけでも参考になります。Googleで上位に表示されるためには、どんなテクニックがあり、そのうちのどれが順位アップに有効なのかを勉強することができます。
Googleでの途中経過
Googleでの現在の検索結果を見てみましょう。「こちら」です。
このコンテストは、基本的にはGoogleでの順位を競うものなので、その上位にランクされているページのキャッシュ、ソースコード、「link:そのページのURL」で表示されるリンク元ページ、そしてLynxなどのテキストブラウザ上での表示を見れば、いろんなテクニックが使われているのを知ることができます。
また当然のことながら、Googleの「ガイドライン」に従うことが義務付けられています。しかし、その「ガイドライン」だけではSEOスパム行為か否かの判断が難しいグレーゾンが広いのも事実。そのため自分ではスパムと意識しないでスパム行為をしていたり、またはその逆のケースがけっこうあるはずです。
コンテストのルールによれば、そのあたりの判断は複数の審査員が行うとのこと。今回、グレーゾーンがどのように判断されるかも注目です。
例えば、こんなテクニックです。
- スタイルシートを使って、Hxタグの文字を小さく見せる。
- スタイルシートを使って、テキストの並びと一般のブラウザに表示される順番を変える。
- 同じエントリ(記事内容)を複数の別の会社の無料ブログで公開して相互にトラックバックする。
- タイトルに同じキーワードをさりげなく複数回入れる。
- 関係無い画像のALTタグにキーワードを埋め込む。
いずれも賛否両論ありますので、興味深いところです。
そして、大方の予想通り、今のところBlogサイトの方が上位に表示されているようです。最終的には独自ドメインBlogと大手のレンタルBlogのどちらが有利なのか、どちらでもないのか、トラックバックやコメントはどれだけ影響するのか、それとも一般のHTMLページが上位に来るのかなど、興味は尽きません。
Yahoo!での結果を見てみると…
今回のコンテストの目的はGoogleへの最適化ですが、そのテクニックのすべてが「Yahoo! Search Technology(YST)」の順位に影響を与えないわけはありません。Gogleで上位なのにYSTで下位だとしたら、そのページが使っているテクニックが対象としている事項をYSTが重視していないということ。その逆もあり得ます。
また、「Yahoo!登録サイト」としてカテゴリに登録されているサイトは、一般に言われているようにYSTの順位に大きな影響があるのか、実はそれほどでもないのか、ということも、最終的には判明するでしょう。
ここでYahoo!で『ゴッゴル』を検索した結果を見てみましょう。「こちら」です。
それからテクニックの話ではありませんが、GoogleとYSTの検索順位のどちらが「自分の感覚に近いか」を較べれば、今後、自分が検索するときにどちらを使用したほうが良いのかの判断材料になります。
Yahoo!のほか「Microsoft Network(MSN)」でも、また違った結果を見ることができます。「こちら」をご覧下さい。また「msn japan サーチ(beta)」での検索結果は「こちら」です。
現在βテスト中のMSNの新しい検索エンジンの実力はどうでしょうか。これも、GoogleやYSTとの比較が楽しみです。
インターネット上の口コミの威力
今回のコンテストに参加しているページ(人数ではありません)の数は、Googleの検索結果の「○件中」の数字を見れば分かります。10月26日6:00現在では4万8100件でした。それが11月10日10:00現在では69万5000件にも達しています。おそらく今現在も増え続けていることでしょう。
ここへの参加は、すべてインターネット上の「口コミ」で集まったものです。改めてインターネット上の口コミの力を思い知らされます。
また参加ページを見ていると、そのほとんどは賞品目当てというより、阿波踊りよろしく「踊らにゃ損」といった雰囲気。「祭り」に積極的に参加しようとするそのパワーは、驚異的でさえあります。
コンテストの結果には要注意
最後にひとこと。今回ご紹介したコンテストは、あくまでも「狭義のSEO」テクニックを競うものであり、検索サイトに表示される順位も、現時点のアルゴリズムによるものであるということは、忘れないでください。
前回のコラムの繰り返しになりますが、検索エンジンは「検索者」が納得する結果を出せるよう進化し続けているのですから、Webサイトの内容の充実が、まず重要です。内容を充実させずに、SEOのテクニックのみに走ることにならないよう、十分に注意してサイトを作るようにして下さい。(山田 雅彦=有限会社サーブ代表)

■山田雅彦(やまだ・まさひこ)
有限会社サーブ代表。IT&インターネット活用のコンサルティングサービスを提供。口コミ情報サイト「買物じょうず」やオンラインショップ代行の実務(企画・構築・運営)を通して得られたノウハウを元に、EC向けのコンサルティングも行う。雑誌などへの執筆多数。著書に『儲かるネット副業 成功への5ステップ』(ソシム)、『バカ売れオンラインショップの作り方』(翔泳社)、『中小企業のためのeビジネスサイト立ち上げガイド』(すばる舎)。
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