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成果主義によって職場の士気低下、うつにも(nikkeibp.jpアンケートから)

2004年7月5日

nikkeibp.jpアンケートにご回答いただいた皆さん、まことにありがとうございました。nikkeibp.jpアンケートは、ニュースなどで話題のテーマ、ビジネスパーソンの注目が集まっているであろうテーマなどにフォーカスして、読者の皆さまのご意見をうかがい、その結果をWebサイトのコンテンツとして公開していく企画です。




第3回のアンケートのテーマは「こころの健康」でした。これから2回に分けて、アンケート結果を分析します。前半の主な設問は、「あなたの勤務先では成果主義を導入していますか」「成果主義によってあなたの仕事への意欲は変わりましたか」「成果主義は職場の人間関係にどのような影響を与えていると思いますか」「周囲に成果主義が原因でうつ(うつ病、うつ状態、軽うつなど)になり、通院、休職または退職したと見られる方がいますか」でした。



78.7%が成果主義を導入済み



年俸制、業績の客観評価といった言葉が盛んに飛び交うようになったのは、1990年代半ばからのことです。そんなに昔の話ではありません。しかし、年功制が日本企業の特徴を示す代名詞だと言えた時代は、もはや過去のものなのかもしれません。アンケートにお答えいただいた方の職場のうち、成果主義を「導入済み」であるのは78.7%にも上りました。成果主義がこの10年で急速に浸透したことがうかがえます。





「職場の士気低下」が「士気向上」を上回る



成果主義が職場の人間関係に与えた影響を伺ったところ、職場の士気が「向上」したと回答した方が21.8%だったのに対して、「低下」したと答えた方は36.7%。成果主義へのマイナス評価が、プラス評価を大きく上回りました。「低下」したの回答は、「特に影響はない」(35.2%)の回答も上回っています。





ちなみに年代別で見ると、60代以上に限って、「士気の向上」(48.4%)が「低下」(16.8%)を大幅に上回りました。経営者や役員の多いこの年齢層と、50代以下の現場世代との認識ギャップが明らかになりました。



また「パワーハラスメント(職場での上下関係を利用した嫌がらせ)の増加」を挙げた人は、全体の17.1%。この数字も、決して軽視はできない大きさではないでしょうか。



約4割が「自分または周囲にうつになった人がいる」



回答者本人、あるいは周囲に、成果主義が主な原因でうつになったとみられる人がいるかを聞きました。「自分」がなったと答えた方は12%、「自分以外(上司、同僚、部下、他部署の人、友人・知人など)」が29.6%。「いない」と答えた方は61.4%でした。





自由回答欄には、「暴言を受け、心の病いに苦しんでいます」「心労が重なり病気療養中」など、痛切な記述がありました。成果主義の導入が、働く人々の精神面に深刻な圧力を及ぼしている事態が浮き彫りになりました。



問題は「人間関係」と「仕事の内容」



回答者や周囲の人がうつになった原因について聞きました。





うつになった本人の答えで多かったのは、「特定の人との人間関係」が44.7%。その後に「自分のやりたい仕事と会社から指示された仕事のずれ」(43.5%)、「業績が正当に評価されていないと本人が思ったため」(38.0%)と続きます。



周囲の人がうつになった原因についても、上位二つは同じでした。ただし「業績不振や業務での失敗」を挙げた人が37.7%、「精神力が劣っていたから」も31%の高率となっています。うつになった人への周囲の評価には厳しいものがあると感じました。






以上がアンケートの前半のまとめです。正直なところ、成果主義という制度がnikkeibp.jp読者の皆さんの職場環境にこれほどまで重くのしかかっているとは、予想していませんでした。特に自由回答欄には、回答者のため息、やるせなさが溢れていました。制度と実態は、まだまだうまくかみあっていないようです。次回はパワーハラスメントの設問について、分析します。



今後も、月に2回程度の頻度で読者の皆様にアンケートを実施させていただく予定です。次回のアンケートは、「ビジネスパーソンの健康意識」をテーマにしようと思っています。皆様のご協力をよろしくお願いいたします。



調査期間:2004年6月22日(火曜日)〜6月28日(月曜日)
回収件数:2618件
調査告知方法:nikkeibp.jpトップページのバナー、nikkeibp.jpメール
性別:男性:90.3%、女性:7.6%、無回答:2.0%
年齢:29歳以下:8.8%、30代:34.1%、40代:34.2%、50代:17.6%、60歳
以上:5.2%、無回答:0.1%
調査主体:nikkeibp.jp編集、日経BPコンサルティング 調査第一部


(まとめは、長田 美穂=フリーライター)

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