松下電工、薬やカルテなど運ぶ自律搬送ロボットを試験納入
松下電工は6月25日、X線フィルム、薬、カルテなどを人間に代わって運搬する、病院内自律搬送ロボット「HOSPI エレベーター搭乗機能付」を、大阪府池田市の市立池田病院に試験納入するとを発表した。池田病院の7月1日の新棟オープンと同時に、試験運用を開始する。年内に各種の搬送業務の可能性を試し、その後本格導入について検討する。
松下電工によると、病院では今、薬価や医療報酬の引き下げ、サービス向上や安全強化対応から、経営の革新が求められており、各病院では経営合理化に取り組んでいるという。同社は1998年ごろから滋賀医科大学附属病院と病院内自律搬送ロボットの共同開発を開始、2002年春からは同大学付属病院で試験運用を始めた。
同ロボットは、事前に入力された地図情報をもとに、適切な走行経路を自ら判断する「自律制御機能」や、通行を妨害しないための「待避機能」を搭載する。市販のパソコンを利用して、ロボットの位置や状態を確認し、任意の場所に呼び出すことも可能。また、カルテに記載された個人情報を保護するため、暗証番号認証システムを採用。 CCDカラー・カメラで、収納扉を開閉した顔の画像を記録させることも可能。
走行経路をパソコンで簡単に設定できるため、床や壁にテープやマークなどの走行経路ガイドを施工する必要がない。このため、建築後の病院にも簡単に導入できる。「必要な投資はロボット本体のみで、コストを抑えられる」(同社)
本体下部には、物体の存在を検知するための「レーザーレーダー」を搭載し、ベットなど、すきまの多い物体の足部分を探知する。レーダーの検知範囲よりも上の部分は、27個の「超音波センサ」で探索して、構造物を回避する。
池田病院のHOSPIは、まず、新棟の3階・4階にあるスタッフ・ステーションと旧棟1階の総合受付間で、カルテやX線フィルム、院内書類などを搬送する。ロボットで使用されてきたPHSの通信技術をエレベーターの遠隔制御に応用しており、あらかじめ指定された行き先に従い、自律的にエレベーターに乗って各階に移動できる。
本体価格は、エレベーター搭乗機能付きが約1000万円。同機能非搭載では、約800万円。いずれも8時間の充電で7時間以上稼働する(走行50%の場合)。最高速度は、人の歩く速さと同等の1m/秒。
■問い合わせ先
・松下電工 電子材料分社 化学材料事業部 電話:0120-46-1165(フリーダーイヤル)
■関連情報
・松下電工のWebサイト http://www.mew.co.jp/
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