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DVDレコーダの国内市場は2006年で頭打ち、北米と西欧が大市場に

2004年6月28日

「新・三種の神器」の1つとして注目を集めるDVDレコーダ。アテネ五輪を前に市場は活気を帯びているが、前途は決して楽観できない。国内市場にとどまらず、海外市場を積極的に開拓することが継続的な成長を維持するポイントとなる。


JEITAがまとめたDVDレコーダの需要予測によると、日本における2003年のDVDレコーダ需要は196万台。2006年の予測は600万台になり、その後は成長が頭打ちになる。一方で北米と西欧は、2003年の需要こそ各60万台と日本の1/3以下だが、2006年には北米が900万台、西欧が800万台まで立ち上がり、日本の市場規模を抜き去る。


松下電器産業など大手4社は、増産体制に抜かりがない。各社の出荷計画を積み上げると、2004年度は2003年度の3倍近い900万台となる。松下電器産業もソニーも、増産分の大半を海外に振り向ける方針だ。


一方で中長期的には、生産の海外移転が国内生産台数を押し下げる可能性がある。2003年におけるVTRとDVDプレーヤ/レコーダの全世界生産台数8954万台のうち、日本国内での生産台数は280万台にとどまる。ちなみに中国は4088万台、インドネシアは1433万台だ。かつて1985年にVTR生産が国内で2兆円産業だったころ、世界のVTRの9割以上は日本で生産していたが、現在では世界各地での分業体制が確立している。DVDレコーダに限れば、今でこそ大半は日本製だが、海外市場の開拓や生産コストの削減、海外メーカーの参入などにより今後は海外生産へのシフトが加速するだろう。


ちなみに松下電器産業は既に、日本以外にもドイツ、シンガポール、マレーシアの3カ国でDVDレコーダを生産している。「地域ごとの需要の変動などに応じて、各工場に対して弾力的に生産台数を振り向けるという方式を採っている」(松下電器産業)とし、日本国内の生産台数と海外生産台数の内訳は明らかにしていない。またパイオニアは既にDVDレコーダのほぼ全量を中国で生産している。


こうした中、機器メーカーは売り上げ増だけでなく、収益の確保に力を入れる。ソニーは「DVDレコーダは一気にシェアを取れたが、今後は収益性の回復とシェアの向上に努めなければいけない」(同社 会長 兼 グループCEOの出井伸之氏)として、「スゴ録」「PSX」など複数のDVDレコーダ群について、ハードウエアや組み込みソフトウエアの基盤部分、LSIの共通化を進める。


2003年の年末商戦向けで、160GバイトのHDDを内蔵した標準的なモデルの場合、卸値は約540米ドル。このうち機器メーカーの粗利益は80米ドル程度だ。今後はHDDの大容量化に伴う調達コストの上昇が見込まれる一方、価格競争力を維持する目的で現在は約15%ある粗利益率を削減する動きも見られるだろう。(金子 寛人)


◎この記事は日経エレクトロニクス6月7日号より抜粋・編集したものです


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