パワープレイとオートIDラボラトリ、無線タグを使った入場者管理を試験運用
2004年3月12日
現在までに、数千人規模のイベントでの実績を積み、本稼働システムとして運用のメドを付けた。年内には数十万人規模のイベントでの利用を計画している。
イベントやセミナーなどで入場者に対して無線タグを搭載した名札を配付、入場者のプロフィールとタグIDのマッチングを行うことで、入場者の動線解析や会場の集客状況を実時間管理する。入り口や計測したい地点に、無線タグの情報を取得する「ゲート・リーダー」を設けることで、通過情報を取得できる。
展示会などでは、「名札」に仕立てた無線タグからIDを読み取ることによって資料請求を受け付ける。これによって、来場者は、大量の資料を持ち帰る必要がなくなる。また、来場者の属性や興味対象の分析にも利用できる。
同社は、これまで小規模の展示会やセミナーで無線タグを使った入場者管理の実績を積むとともに、データ収集の方法やデータ・トラッキングに関するノウハウを蓄積できたという。入場者章(バッジ)などの「バーコード」を、無線タグに変える利点を明確にするためのトライアルでもある。
無線タグを使ったトラッキング情報の収集は、タグIDを直接、インターネット上に流し、さまざまなデータ利用・分析が実時間で行えることにある。先ごろ開催されたシスコシステムズのプライベート・セミナーでも、会場の入り口に「ゲート・リーダー(オムロン製)」を設けて聴講者の入退出、展示会場での資料請求データの収集に利用した。
●既存のゲート装置をインターネットにつなぐ
セミナー会場の人の流れを解析するため、店舗で利用されている盗難防止用ゲート(ゲート・リーダー)に、無線タグ読み取り機能、インターネット接続機能を追加することで実現した。ゲートのインタフェース出力データをインターネットに送出できる信号に変換する装置「WLPコンバータ」(オートID準拠のデータ形式「.WLPデータ」へ変換する)を試作した。
また、無線タグから読み取った情報を、直接インターネット上で利用する仕組みがないことから、オートIDラボラトリなどの協力を得て、PDAを使った資料請求専用端末「パンフレス・システム」(富士通製LOOXをベースに、無線タグ読み取り装置を追加)を試作した。
「SSL認証のソフトウエアが搭載されていて、アプリケーションが書きやすい既存の端末」(同社社長、武井氏)を選ぶことで、簡単にインターネットにつなぐことのできる方法を採った。
同社は、既存のさまざまなインタフェースに対して、インターネットに直接接続できるデータ変換装置を用意することで、無線タグを使ったシステムの応用範囲が広がると見ている。
●POSシステムへの応用も
同社は今後、専用のPOS端末などに、無線タグ読み取り機能と無線LANの機能を追加することで「新しい無線タグの利用法」が生まれると予想している。
まず、バーコード・リーダーなどの入力端末に、無線LANヘの接続機能を追加するだけで、物流などのトラッキング機能を無線タグの流通を待たずに実現できると見ている。
しかし、無線タグの発行数が多い物流アプリケーションや、タグが「人」に付けらている場合のセキュリティ確保は、これまでのオートIDラボラトリが提唱していたデータ処理モデルでの実現が難しいことから、新しいシステム・アーキテクチャの開発も進めているという。(永栄繁樹=日経BPコンサルティング)
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