このページの本文へ
ここから本文です

RX-8の観音開きドア採用は必然の選択

2003年3月28日
 「大人4人が快適に乗れる車を、いかにスポーツカーらしく見せるか」……これを追求したのが、マツダが4月に発売する「RX-8」だ。もちろん、新型ロータリーエンジンである「レネシス」を初めて搭載していることも大きな特徴である。

 実はこの2つ、非常に密接な関係にある。両者の関係を「レネシスがなければ、RX-8のフォルムやパッケージングはありえなかった」と前田育男・デザイン本部アドバンスデザインスタジオRX-8チーフデザイナーは説明する。ロータリーエンジンはレシプロエンジンに比べて、小型・軽量だ。同程度の出力とトルク特性を持つレシプロ直列6気筒エンジンと比べて、ロータリーエンジンは重量、大きさとも3分の2程度という。

 RX-8のデザインで、前田デザイナーが最初に力を入れ、そして最も時間をかけたのが、全体の骨格とも言えるシルエットだった。「背骨が一本通りながらワンモーションで描けるようなシルエットをイメージした。次に、ボンネットとフェンダーを前方に向かって絞り込み、ダイナミックさとスピード感の両立を3次元で表現することにこだわった」(前田氏)。このシルエットを可能にしたのがロータリーエンジンである。

 居住性の良い広い室内と、スポーツカーらしい低重心のプロポーションやスピード感溢れるフォルムの両立という難題にも応える必要があった。全体をコンパクトにまとめる必要から、RX-8最大の特徴とも言える観音開き式のドアを採用するに至った。つまり、奇抜とも思えるセンターピラーレスの観音開きドアは“必然”と前田氏は言う。

 マツダは、RX-8を単なる“象徴”と位置付けてはいないという。確かに現在、売れ筋はコンパクトカーやミニバンであり、スポーツカーは企業イメージを牽引するツールと見られている節さえある。しかし、RX-7の成功やロードスターが売れ続けていることからも分かる通り、マツダにとってスポーツカーは重要な商材なのだ。こうした位置づけから、現代の車を巡る社会環境で、スポーツカーに“居場所”を与えるために立てられた戦略が「十分な居住スペースを備えた4ドア4シーター」というコンセプトだった。RX-8の最も重要な役割は、このコンセプトに沿った新市場を創造し、マツダ再建の確かな筋道を示すこと言える。(上原太郎=NIKKEI DESIGN)

ここから下は、関連記事一覧などです。画面先頭に戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る