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視点:「デジカメ」---本当に高画質は必要なのか?

2002年7月18日
 新しいデジカメが欲しくなってしまった。危険な徴候だ。128万画素ズーム機を持っているが、画質に不満があるのではない。デカくて、重くて、電池をバカ食いするのが気に食わない。その上、雑誌や広告などで毎日のように魅力的な新製品を見せられたら、衝動を抑えるのは無理というものだろう。

 とりあえず「買うゾ!」という方向で検討に入るのだが、少し気持ちを落ち着かせるために、自分がデジカメを使用するシーンを考えてみた。まず、仕事用の「ブツ撮り」は、パソコンのコネクタやパーツ類をアップで撮影する。外出するわけではないので、サイズや重量は問題にならない。

 不満が出るのは仕事以外の用途だ。ボランティアで引き受けているミニコミ新聞の写真は、山奥のキャンプ場やハイキングコースでの撮影となるため、体力不足の身にカメラの重さが辛い。寒冷な場所も多く、大量の予備電池が必要になるのも重量増加の一因だ。

 趣味で作っている南の島と温泉のホームページに載せる写真も撮りたい。こちらは交通手段が確保された暖かい行き先が多いが、軽装なのでカメラは小さい方がいい。

 たまたまIXY Digitalを持っている友人と会ったので、ちょっと触らせてもらうことにした。受け取った瞬間、その大きさからは予想できないズッシリとした重量感に驚く。胸ポケットに入るサイズだが、肩凝りしそうな重さだ。

 考えてみると、私がデジカメを使うのはアウトドアばかりだ。濡らしたり、ぶつけることもあるだろう。5万も10万もするデジカメを水没させたら、ショックで泣くに泣けない。そう、私が求めていたのは、レンズ付きフィルムのような手軽さと気楽さなのだ。最悪、壊しても諦められるものがいい。

 幸いミニコミ新聞は600dpiのモノクロレーザープリンター出力なので、高解像度は必要ない。ホームページ用はカラーだが、やはり低解像度で充分だ。唯一高解像度が必要なブツ撮りは、手持ちの古いデジカメを使えば良いではないか。

 30万画素程度のデジカメはオモチャ扱いなので、雑誌の比較記事などは期待できない。何件か店を回ってみると、ほとんどの製品が丸みを帯びたカラフルなデザインで愕然とする(オジさんには気恥ずかしい)。1万円以下でスクエアーな形状のものはChe-ez!spyzしか見当たらなかったので、Macにも対応していることを確認して購入。

 機能や使用感は悪くない。防水対策には台所用のジップロックを活用。誤算だったのはフラッシュメモリーではなくSDRAMだという点で、電池交換時にUSBのバスパワーを利用しないと、画像が消失してしまうのだ。

 教訓:安価な製品の購入時は、スペックの確認が甘くなりがち。

 その後のeyeplateやChe-es!Moni-Meの登場を見ると(チョット悔しい)、高画質/高機能一辺倒ではない「手軽さ」の需要は、案外と多いのかもしれない。

●著者:折中 良樹(フリーランス・ライター)
早稲田大学大学院(ロシア文学)中退。角川書店書籍編集部バイト、アスキー出版局契約社員を経て、1990年にフリーとして独立。何となく周囲に流されて、いつの間にか業界の王道を歩んでしまったらしい。近著に「Mac OS Xのトラブルバスター/強制終了・リセットする前に読む本」「Mac OS X 徹底使いこなし術」「電子メールのトラブル解決Q&A」「Mac OS システム入れ替え・アップグレードする前に読む本」(いずれも広文社)ほか多数。
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