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視点:「DVカメラ」---そのビデオは20年後にも見られるのか?

2002年7月15日
 子供ができると誰しも多少は「親バカ」になるので、我が家でもご多聞に漏れず、ビデオカメラを購入しようということになった。写真で姿を残すだけでなく、幼子の声も記録しておきたいとか、ハイハイやヨチヨキ歩きの時代の思い出を残したいというワケである。

 購入に際して気になるのは、ビデオの規格の問題だ。その昔、「お嫁さんが決まったら、ママの8ミリ見せちゃうぞ〜♪」というテレビコマーシャルがあった。言っておくが、断じて8ミリ・ビデオではなく、銀塩フィルム方式の8ミリ映画の方だ。最近は映写機のランプなどの入手も困難になっており、今となっては「見せられないだろ!」と突っ込みを入れたくなってしまう。まあ、フィルムからビデオに変換するサービスも実施されているようなのだが…。

 やはり10年、20年というスパンで考えると、もはやアナログの時代ではなく、デジタル・ビデオということになる。データが劣化しないのは最大のメリットだが、まだ少し値段が高いのが難点だ。それに、将来的にデジタル・ビデオの規格が、今と同じままであるという保証はない。まあ、違う規格になったとしても、変換するのは難しくないかもしれない。

 それを考えると、アナログ・ビデオのデータをデジタル変換するのだって、最近のパソコンの能力を持ってすれば、さほど難しくはないはずだ。更に、少し前なら高級機種だったカメラが格安で入手できる点も捨てがたい。

 子供のために使うお金を惜しみたくはないのだが、日本経済の現状は我が家にそれを許さない。加えて私の脳裏には、「撮影しても見るのか?」という疑問もよぎるのだ。

 アレコレ悩んでいたところ、使っていないビデオカメラを無期限で貸してくれるという救世主が知人の中から現われた(私は毎回のように友人に助けられている)。少し古い機種だが機能には問題がない。もちろん、アナログ方式である。

 最初は楽しくて色々と撮影していたのだが、案の定、再生して見たりはしなかった。まあ、何年も経って落ち着けば見ることもあるのかもしれないのだが、最近は少し飽きてしまって、撮影することが少なくなってきた点が気にかかる。

 とりあえず、撮影済みテープが劣化したり、カメラがダメになる前に、デジタル変換だけは済ませておきたい。遥か未来の結婚披露宴で上映するためには、アナログのテープのまま保管するのは無理だろう。現状ではDVDに書き込んでおくのが無難な選択だ。

 さて、パソコンに取り込むための道具は用意したのだが、どうも面倒で作業に取りかかれない。日々の雑事に紛れて先送りにしてしまうのだ。こんなことなら、やっぱりデジタルにしておけば良かったのかもしれないが、今さら悔やんでも無駄である。

 教訓:遠い将来はともかく、目の前の手間を減らす商品を選択すべし。

 私に比べれば、世間のお父さん達は遥かに熱心に撮影しているように見受けられる。皆さんは膨大なビデオ・ライブラリーを、どのように保管しているのだろう。それとも、ビデオは撮影することに意義があるのであって、見ることは二の次なのだろうか。

●著者:折中 良樹(フリーランス・ライター)
早稲田大学大学院(ロシア文学)中退。角川書店書籍編集部バイト、アスキー出版局契約社員を経て、1990年にフリーとして独立。何となく周囲に流されて、いつの間にか業界の王道を歩んでしまったらしい。近著に「Mac OS X & 9 簡単LAN入門/ちょ〜低予算でMacもWindowsもつながる本」「Mac OS Xのトラブルバスター/強制終了・リセットする前に読む本」「電子メールのトラブル解決Q&A」(いずれも広文社)ほか多数。
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