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歩行器を使った赤ちゃんは「ひとり歩き」が3週間遅い

2002年6月24日
 「歩行の練習になる」「子供を乗せておくと、その間は手が離せる」と、日本でも愛用者が多い乳児用の歩行器だが、歩行能力を育てるという観点では弊害もあるようだ。アイルランドで行われた親への聞き取り調査で、歩行器を使っている赤ちゃんでは、使っていない赤ちゃんよりも、はいはいやひとり立ち、ひとり歩きが遅いことが判明したため。調査結果は、英国医師会の学術誌であるBritish Medical Journal(BMJ)誌6月22日号に掲載された。

 歩行器は子育てグッズの一つで、穴の空いたテーブルのような形の器具。穴の部分に赤ちゃんを入れ、立たせた姿勢で支える仕組みだ。足の部分には車輪が付いており、赤ちゃんは床をけって自分で行きたいところに動けるようになる。しかし、床の段差で転倒するなど安全面での懸念があるほか、運動能力を育む上でも悪影響があるとの指摘もあった。

 そこで、アイルランドMater病院のM. Garrett氏らは、190人の子供の親に聞き取り調査を行い、子供の運動発達と歩行器の使用との関係を調べた。190人中102人(54%)が歩行器を使っており、使用期間は中央値で生後26週(6.5カ月)から54週(13.5カ月)とほぼ半年以上だった。

 研究グループは、「はいはい」「ひとり立ち」「ひとり歩き」という、運動発達の段階ごとに、こうした運動が自分でできるようになった時期を尋ねた。すると、歩行器を使っていた赤ちゃんでは、使っていなかった赤ちゃんよりも、こうした運動ができるようになる時期が3〜4週間遅いことが判明した。

 さらにデータを分析すると、歩行器の使用時間が長くなるほど、ひとり立ちなどができるようになる時期が遅れることもわかった。歩行器の使用時間が24時間長くなるごとに、「ひとり歩き」は3.3日遅れ、「ひとり立ち」は3.7日遅れるという。このような結果から「歩行器の使用は薦められない」と研究グループは結論付けている。

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