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視点:メール端末---地味なH/PCを見逃していないか?

2002年6月12日
 家にはパソコンを置かない主義だった。駆け出しの頃、朝起きてすぐにパソコンに向かい、結局は一日中パジャマで過ごすことが多かったので、その反省を踏まえての決断だった。過去形になっているのは、今は撤回しているからだ。

 理由は、少し前に病気で1ヶ月ほど自宅療養を余儀無くされたことにある。過労が原因なので、安静にしていなくてはならない。オフィスに出て仕事をするなど、言語道断だ。

 とはいえ、1週間も経つとアレコレ気になってくる。とうとう2週間目には我慢し切れず、出勤してメールチェックを強行。で、大したメールは届いていなかったのだが、病状の方は悪化してしまった(トホホ)。

 教訓1:主義主張は大切だが、日常での実行はホドホドに。

 その後の有り余る時間の中で、善後策を考えた。とにかく、家でもメールチェックだけは可能にしなければ。確認すれば、気持ちも体も休まるのだから。

 最初に検討したのは、携帯電話への転送だ。私の機種はiモード登場以前の骨董品なので、そろそろ交換して良い頃かもしれない。だが、私が送受信するメールには長文のものが多い。千文字程度は当たり前、ときには1万文字を超えることもある。小さな画面とテンキーで長文を扱うのはチト辛い。

 次の候補は、PalmなどのPDAだ。コンパクトで値段は妥当だし、画面の広さも許せる範囲だ。しかし、文字入力には少々難がある。後付けのキーボードやモデムなども追加したら、PDAの手軽さが失われてしまう。

 徐々に固まってきたイメージは、オアシス・ポケット(古い!)にモデムを内蔵しているような感じだ。従って、ターゲットはWindows CE搭載のハンドヘルドPC(H/PC)に決定。

 晴れて快気の後でショップ巡りに出かけると、大きな問題に突き当たった。どれも高機能で値段が高いのである。少し足せばノートパソコンが買えてしまう。かといって家にフル機能のパソコンがあると、またパジャマ生活に陥る危険がある。

 とりあえず予算には目をつぶって検討を開始。hpのJornadaはコンパクトだが、クレードルに依存し過ぎているように思える。Sigmarionは携帯電話の利用が前提だ。後は日立のPersonaか…。

 悩んで中古店に行こうとした矢先、奥にひっそりと展示されている商品に目が釘付けになった。NECのモバイルギヤMC/R330だ。今どき珍しいバックライトなしのモノクロSTN液晶なので、単3電池2本で25時間の駆動が可能とのこと。現品限りの展示品処分のため、標準価格の半値に近くなっている(お買得!)。

 教訓2:通好みの渋い製品は、目立たないので見落としがちだ。

 購入後は大病することもなく、平時は土日のメールチェックにしか使わないが、旅先で趣味の旅行記を書くときには大活躍している。

●著者:折中 良樹(フリーランス・ライター)
早稲田大学大学院(ロシア文学)中退。角川書店書籍編集部バイト、アスキー出版局契約社員を経て、1990年にフリーとして独立。何となく周囲に流されて、いつの間にか業界の王道を歩んでしまったらしい。近著に「Mac OS X & 9 簡単LAN入門/ちょ〜低予算でMacもWindowsもつながる本」「Mac OS Xのトラブルバスター/強制終了・リセットする前に読む本」「電子メールのトラブル解決Q&A」(いずれも広文社)ほか多数。
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